どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

赤いこん箱・・山形

2023年03月06日 | 昔話(北海道・東北)

   山形のむかし話/山形とんと昔の会・山形県国語教育研究会共編/日本標準/1978年

 

 おばあさんが、川で 食器を洗っていると、川上から流れてきたのは赤いこん箱と白いこん箱。「赤いこん箱、こっちゃこい。白いこん箱、あっちゃいけ」というと、流れてきたのは赤いこん箱。白いこん箱は「あーん、あーん」と泣きながら流れてしまった。

 赤いこん箱には、めんこい子犬。大事にそだて、ある日、山へいき、「ここをほれ、カンコーカェン、あそこもほれ、カンコーカェン」というので宝物がでてきた。

と、ここまで「花咲かじい」と、おなじ進行。

 灰をまいて、花が咲くのではなく、灰を畑にまきます。すると畑一面にヒョウ(スベリヒユ)がでました。ふたりでヒョウを食べると、じいさんの腹がはってきて、ちょっと腹に力を入れると、屁が出て「綾ちゅうちゅう 錦さらさら ごよの股のあわいから ツツラプンバンピー」と聞こえます。

 山形一のだんな衆の家で披露すると、だんなは大変喜んで、宝物をくれます。

 となりのじいが、おなじまねをすると、「綾ちゅうちゅう 錦さらさら ごよの股のあわいから」のつぎは、「ビリビリッ」と、なんともきたない音がして、そこら一面よごしてしまったので、鼻をつまんだ若い衆から表に投げられ ひどく腰をうって寝込んでしまう。 (どんぴんさんすけ サルまなぐ)

 

 ”屁”の話は、昔話には欠かせませんが 外国ではどうでしょうか。

 「スベリフユ」は、地方によって、トンボグサ、チギリクサともよばれ、CAM型光合成をするといいます。雑草というイメージですが、世界では貴重な植物といいます。CAM型光合成おそるべしです。


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