Mars&Jupiter

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アマデウス・モーツアルトのフルート四重奏曲とウィリアム・ベネット

2008-07-19 09:54:23 | モーツアルトの作品
昨日はウォーキングを休みました。
今回取り上げる曲は、1756年生まれのモーツアルトの作品。
モーツアルトについてはいまさら説明の必要はないだろう。
フルート四重奏曲についてもよく知られているが、
今回聴いたのはウィリアム・ベネットが演奏するものだ。
グリュミオー・トリオとの競演によるCDはなかなかである。
フルート四重奏曲の第1番から第3番は、
オランダのフルート愛好家であったド・ジャンのために
作曲された曲だということだが、ここでは第1番、第2番と
第4番のフルート四重奏曲をとりあげてみる。

フルート四重奏曲第1番ニ長調K.285は、
1777年に作曲された作品である。
第一楽章アレグロの軽やかにフルートが奏する旋律は、
いつ聴いても心地いいものである。
弦楽とかけあいながら演奏するベネットのフルートは、
しっかりと音が鳴りきっているのがいい。
展開部のところの陰のつけかたもすばらしい。
第二楽章アダージョは、ベネットのよさが出ており、
弦楽器のピッチカートの演奏にのってフルートが奏する旋律は、
歌うような旋律でもあり、時に哀愁をただよわせている。
第三楽章ロンド・フィナーレは、華やかな音楽である。
宮廷風な音楽は、それぞれの楽器のよさを発揮しながら、
躍動感ある演奏となっており、聴いていて楽しい。

フルート四重奏曲第4番イ長調K.298は、
1786年に作曲された作品で、第一楽章の主題と変奏曲は、
ホフマイスターの歌曲「自然に寄す」の旋律をもとにしている。
第二楽章メヌエットは、軽快な舞曲風の短い曲だ。
トリオの部分のフランス民謡による部分がいい。
「バスティエンヌの長靴」という曲を使っているらしい。
第三楽章ロンドの主題は、ジョバンニ・パイジェットの
オペラ「勇敢なる競演」の旋律を使っている。
いかにもオペラらしさを感じさせる部分もあり、
華やかさの感じさせる演奏である。
当時広く親しまれていた曲を各楽章の主題として
使っているところが特徴といえるだろう。

フルート四重奏曲第2番ト長調K.285aは、
1778年に作曲された2楽章からなる作品である。
第一楽章アンダンテはソナタ形式によるものだが、
おだやかな、ゆったりとした旋律を
ベネットはたっぷりと吹きあげている。
第二楽章はメヌエットの楽章で軽快な曲。
優雅なその中にアンサンブルの魅力を見させてくれる。
グリュミオー・トリオによるサポートは最高である。
コメント
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