Mars&Jupiter

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ドミトリ・カバレフスキーの交響曲第1番嬰ハ短調を聴きながら二俣川から鶴ヶ峰で歩く

2008-09-25 09:20:17 | 古典~現代音楽ロシア編
昨日は二俣川から鶴ヶ峰駅まで歩きました。
途中聴いたのは1904年生まれのカバレフスキーの作品。
彼はサンクトペテルブルクに生まれ、モスクワ音楽院に進んだ。
そこで作曲についてはミャスコフスキーに師事した。
ピアノはゴリジェンヴァイゼルに師事し、ピアニストとしても活躍した。

交響曲第1番嬰ハ短調は1932年に作曲され、CDの解説によると
「偉大なる10月社会主義革命15周年」を記念して作曲されたようだ。
モスクワ音楽院大ホールで、ソ連放送交響楽団により初演された。
指揮はフランス人のジョルジュ・セバスティアンで、作品は、
ウラディーミル・グセフの1917年という詩に基づいているようだ。
第1楽章アンダンテ・モルト・ソスティナートは、
最初バスーンと弦楽器により重々しく神秘的な感じで始まる。
この主題はロシア民謡に基づいているようだ。
その後音楽は高まりをみせ、新しい主題が現れ、
金管楽器も加わり華やかな感じになる。
この主題は交響曲全体に登場する主題となる。
展開部においてこれらの主題は展開されていく。
革命前のロシアの人々の厳しい現実の生活と、
将来への期待を思わせるような音楽である。
第2楽章アレグロ・モルト・アジタート・エ・コン・スピリートは、
最初から全合奏で勢いのよいスタッカートの主題が奏される。
ついに十月革命の時が来たかのように思わせる闘争的な感じがある。
その一方で対照的な優しい旋律も奏される。
最初の主題は展開されて、次第に盛り上がりをみせていく。
6分前後では第一楽章の第二主題も奏される。
最後音楽は明るい未来を感じさせるような
輝かしい華やかな感じで終わる。

交響曲第2番ハ短調作品19は1934年に作曲された。
伝統的なスタイルで作曲された交響曲で、
初演は1934年12月アルバート・コーツの指揮、
モスクワ交響楽団の演奏により行われたようである。
第1楽章アレグロ・クワジ・プレストは、
軽快な旋律で始まり二つの主題によるソナタ形式で書かれている。
展開部で二つの主題は様々な形で展開され、
激しい音楽になり、大きな盛り上がりをみせる。
再現部を経て、最後はプレスティッシモのコーダで、
荒々しさをみせながら華やかに終わる。
第2楽章アンダンテ・ノン・トロッポは、ソナチネ形式の曲。
最初にフルートが奏する叙情的で、感傷的ともいえる主題が、
様々な楽器に引き継がれていき、徐々に音量を増し、
情熱的な音楽になっていき、その盛り上がりのあと、
イングリッシュ・ホルン等の楽器により第二主題が奏される。
物悲しい感じのこの主題の部分は比較的短く終わり、
その後は展開部に入り、第一主題による展開が続く。
再現部は第二楽章の感傷的な主題が奏されて始まる。
最後は静かに消え入るように終わる。
第3楽章プレスティッシモ・スケルツァンドは、
ロンド形式で書かれており、前半はスケルツォ的で、
軽快で明るい感じの主題が奏され、
後半はフィナーレ風で、主題をもとに展開され、
勇ましい感じにもなったりしながら、
シンコペーションも使いながら、
最後は華やかな感じでフィナーレを迎える。
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アンドレイ・エシュパイの交響曲第4番「バレエ交響曲」を聴きながら星川から横浜、そして綱島から川崎まで

2008-09-24 05:56:21 | 古典~現代音楽ロシア編
昨日の朝は星川駅から横浜まで歩き、夕方は綱島から
川崎市の神明町近くのたけくま酒店まで歩きました。
綱島駅から南へ向かい、樽綱橋を渡り、
鶴見川沿いの遊歩道を末吉橋のところまで歩き、
末吉橋を渡り団地の中を通過し、横須賀線を横切り、
矢向駅の踏切を渡ってドンキホーテのある1号線に至る。
ここまでで約1時間10分くらいかかった。
たけくま酒店ではひやおろしの龍神を買いました。
途中聴いたのは1925年生まれのエシュパイの作品。
アンドレイ・ヤコブレヴィチ・エシュパイは、
ヴォルガ川近くのマリ自治共和国(現マリ共和国)の中の
コズモデミャンスクという小さな町に生まれた。
父親は、作曲家・音楽教育者として有名な
ヤコブ・エデュパイ(1890-1963)である。
アンドレイはモスクワ音楽院に入学し、音楽を学び、
エフゲニー・ゴルベクやミャスコフスキーに師事した。
また、ピアノはソフロニツキーに師事している。
そして卒業後3年間はアラム・ハチャトゥリアンに師事している。

交響曲第4番「バレエ交響曲」は1982年に作曲された。
彼自身のバレエ音楽「サークル」という作品の中の音楽を
使っていることがこの交響曲の副題の由来となっている。
この交響曲はバレエのように、場面が目まぐるしく変化していく。
最初宇宙を感じさせるような浮遊感ある音楽は、
やがて軍隊の歩調を感じさせるような音楽になり、
闘争的なダイナミックな音楽へと発展していく。
そのあとハープや木管楽器などを中心に幻想的な音楽となる。
音楽は弦楽器によるピッチカートによるせわしない感じになり、
目まぐるしく変化するリズムやテンポにより、
ストラヴィンスキー風の原始的な音楽になる。
その後小太鼓などが入り、ショスタコーヴィチ風の
荒々しい音楽になっていくが、その後音楽はいったん静まり、
孤独感を思わせるフルート・ソロと何度か鳴る鐘の音が響く。
そして弦楽器による感傷的な音楽が流れ、金管楽器も加わる。
その後のチェレスタやハープによる天上の音楽のような曲、
そしてフルート、チェンバロ、弦楽器による軽快な音楽、
プロコフィエフの若い時期の前衛的な斬新な音楽になる。
そして明るいラテン的な音楽がマラカスなどの打楽器群と
弦楽器による甘い旋律によって作られる。
再びフルートとハープと弦楽器が宇宙を思わせる音楽を奏で、
やがて金管楽器が不協和音を鳴らす激しい音楽になっていく。
その後弦楽器による感傷的で叙情的な音楽になり、
打楽器が入ると強烈で野性的な音楽となっていく。
その後は祈りのような音楽と金管による堂々とした音楽が奏され、
最後は持続音が長く続く中で、高揚感のある音楽で終わる。
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レインホルド・グリエールの交響曲第3番「イリア・ムーロメッツ」を聴きながら二俣川から緑園都市まで

2008-09-23 05:14:28 | 古典~現代音楽ロシア以外の旧ソ連編
昨日は二俣川から緑園都市駅まで歩きました。
途中聴いたのは1875年キエフ生まれのグリエールの作品。
モスクワ音楽院で学んだ彼は、作曲をアレンスキー、タネーエフ、
イッポリトフ=イヴァノフなどに師事した。
イリア・ムーロメッツは、英雄的な人物として語り継がれた人物で、
ウラディーミル公の宮廷で仕えた人物であるようだ。
交響曲第3番ロ短調作品42「イリア・ムーロメッツ」は、
1911年に作曲された作品で、80分近くかかる長大な作品だが、
今回はオーマンディが指揮する短縮版で聴いてみた。

第一楽章はアンダンテ・ソステヌートで「さまよえる巡礼者達~
イリア・ムーロメッツとスヴャトゴール」という題がついている。
神話・伝説の世界を思わせるように冒頭の音楽は神秘的である。
ワグナー風の息の長い、そして壮麗な音楽が流れる。
イリア・ムーロメッツの英雄的な主題が展示され、
金管楽器が活躍し、英雄的な世界が作り上げられていく。
第2楽章アンダンテは、「山賊ソロヴェイ」の題がついている。
弦楽器とハープは幻想的な世界を作り出し、
管楽器等による鳥のさえずりの模倣は山の中の森の世界を想像させる。
金管楽器による華やかな演奏は絢爛豪華な感じを抱かせる。
第3楽章アレグロは、「ウラディーミル公の宮殿での祝宴」という題がつき、
祝典的なムードの中、ロシア民謡風の愛らしい旋律が流れる。
軽快な音楽である一方、第一楽章の主題が変形して出てくるのがいい。
第4楽章アレグロ・トゥムルトオーソは、
「武勇伝とイリア・ムーロメッツの石」という題になっている。
ここでは対位法風な部分と、第一楽章の英雄的な主題の登場や、
聖歌風の音楽が流れ、ロマンティックな音楽は美しい。
第一楽章の主題が変形して登場するところも印象的である。
最後で神話・伝説的な感じを思わせる音楽になるが、
これは第一楽章の冒頭の音楽と同じで心憎い演出である。
さすがグリエールのオーケストレーションは鮮やかでいい。
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モイセイ・ヴァインベルクの交響曲第12番作品114を聴きながら横浜から和田町まで歩く

2008-09-22 06:10:00 | モイセイ(ミェチスワフ)・ヴァインベルクの作品
昨日は横浜から和田町まで歩きました。
途中聴いたのは1919年生まれのヴァインベルクの作品。
ワルシャワのユダヤ系の家族に生まれた彼は、
12歳の頃にワルシャワ音楽院でピアノを学び、
第二次世界大戦勃発後はソビエト連邦に渡った。
その後ソ連にとどまったので、ロシアの作曲家として紹介する。
一時過ごしたミンスクで作曲を学んだあと、
タシュケントに移り、歌劇などの作品を作曲したようだ。
1943年からは、モスクワに移り住んだ。
ショスタコーヴィチは彼の才能を高く認めており、
ヴァインベルクが逮捕された時も彼とその妻を援助した。
スターリンの死が不遇な彼の作曲人生の転機となった。
その後もモスクワに住み続け、ピアノ演奏と作曲活動を続け、
ショスタコーヴィチともさらに親交を深めた。
交響曲については20曲もある(番号なしがそのうち1つ)。

交響曲第第12番作品114は1976年に作曲された。
「ショスタコーヴィチの思い出に」という副題がついているように、
この曲はショスタコーヴィチの亡くなった翌年に完成している。
第1楽章アレグロ・モデラートは、英雄的な主題が提示され、
その主題をもとに展開されるソナタ形式の楽章である。
その英雄的な主題はショスタコーヴィチを表現しているかのようだ。
勇気付けられるような確固たる部分を感じさせるのである。
楽章の最後はその英雄のようなショスタコーヴィチの死を嘆くような
深い悲しみに包まれた中で、静寂なうちに終わる。
第2楽章アレグレットは、幻想的なスケルツォ楽章である。
ヴァインベルクの作風はどちらかというと、
カール・ニールセンに近いかなあという感じもする。
ショスタコーヴィチらしい諧謔的な感じもただよわせる。
第3楽章アダージョ~アレグロは、叙情的で感傷的な感じで始まる。
再びショスタコーヴィチの死への悲しみにあふれている。
シロフォンの音が鳴り始めると音楽はアレグロの部分へと移行する。
そのシロフォンはショスタコーヴィチも交響曲で使用していたので、
ショスタコーヴィチの影を感じさせ、故人を回想するかのようである。
曲は勇ましい感じの部分を見せながら、シロフォンが再び登場すると、
新たな展開に入り、ショスタコーヴィチの交響曲群を感じさせ、
曲は偉大な故人の死を悼みつつ、静かに終わる。
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アントン・アレンスキーの交響曲第1番と交響曲第2番を聴きながら二俣川から三ツ境まで歩く

2008-09-21 05:54:43 | 古典~現代音楽ロシア編
昨日は二俣川から三ツ境駅まで歩きました。
途中聴いたのは1861年生まれのアレンスキーの作品。
彼の経歴については器楽曲・室内楽曲編で触れたので省略するが、
彼は前回触れたグレチャニノフを教えた人物である。
交響曲第1番ロ短調作品4は1883年に作曲された。
第1楽章アダージョ~アレグロ・パテーティコは、
重々しく悲愴感を漂わせながら始まり、
やがて溌剌とした華々しい主題が提示され、
その主題を中心に音楽は叙情的に展開され、
時には荒々しさを示し、愛らしい主題が何度も顔を出し、
最後は圧倒的な推進力で華々しく終わる。

第2楽章アンダンテ・パストラーレ・コン・モルトは、
ロマンティックで牧歌的なその旋律が地味ではあるが、
ゆったりとしたロシアらしい雄大な感じがいい。
第3楽章アレグロ・コン・スピリート(スケルツォ)は、
一転した荒々しい反面、金管楽器が活躍し、
不安な感じを抱かせる曲である。
中間部のやさしく甘い音楽が対照的で際立つ。
中間部のあと、最初の荒々しい主題が再現され、
中間部の音楽も一部再現され、最後は勢いよく終わる。
第4楽章アレグロ・ジオコーソ(フィナーレ)は、
軽快で溌剌とした音楽で、祝祭的な感じでボロディン風で、
最後の盛り上げ方はいかにもロシア的で楽しい。

交響曲第2番イ長調作品22は1889年に作曲された。
第1楽章アレグロ・ジョコーソは、元気あふれる音楽で始まる。
展開部については第1番に比べて、
さらに熟達した技法をみることができる。
前楽章から切れ目なしに入る第2楽章は、
アダージョ・マ・ノン・トロッポ(ロマンツァ)で、
前楽章とはうってかわってゆったりした曲だ。
チェロのソロが歌うように奏でる旋律は印象的である。
第3楽章アレグレット(インテルメッツォ)は、
ロシアらしく幻想的で、チャーミングな5拍子による曲だ。
第4楽章アレグロ・モデラート(フィナーレ)は、
金管楽器が活躍し、華々しい音楽を聴かせながら、
祝典的な感じを思わせ、圧倒的な感じの中で、華々しく終わる。
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