た・たむ!

言の葉探しに野に出かけたら
         空のあお葉を牛が食む食む

真実とは

2007年09月02日 | Weblog
 真実とは 何だ?

 つねに 私の四歩先を

 すり抜けていったもの

 
 もう 孤独の闇には目がなれた

 自嘲の笑いは 窓を叩く風程度にしか

 私の注意を惹かなくなった

 
 私は私の夢とそれに相反する人生に

 あまりに長くわずらわされてきたので

 もはや水をも欲しなくなった枯れ木のように


 それでも

 しかしそれでもなお私を襲う

 一滴のかわききった涙─────


 真実のそのひとかけらも

 手にしていないという絶望の涙は

 今夜は私を悩まさずにいてくれるだろうか?


 (いや、真実は、私がこの広い世界で一番のクズかもしれないという可能性に答えるものであるかも知れない。それならそれでいいのだ。私はずっと気軽に目を閉じることができるのだ。偉大なる、誉れ高き真実とは、その程度のものかも知れないのだ。しかし

 しかし真実ならば答えよ。そうだとするならば、私は何のためにこれほどまでお前をあくがれ求めてきたのか─────────────────────)
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする