私が最初に私塾を開いた──それはもう十七年前にさかのぼる──南阿蘇村で、地震があった。それも悪夢のように、何度も。私はいつでも小さく生きてきたし、それは今でも大して変わりないが、南阿蘇村はつねにそんな私を暖かく包み込んでくれた場所であった。
そこで、いったい何が起こったのか。
阿蘇大橋ガ崩落シタダト? アノ阿蘇大橋ガ!────
私が出会った人々は果たしてみな無事なのか。
私の生徒たちは。親たちは。恩師は。私を支えてくれた数限りない人たちは。
今更ながら、どんな祈りなら、通じるのか。
でも手紙は、ひょっとしてブログやフェイスブックなどが死に絶えた後も、細々と生き延びているかもしれませんね。何しろ紙は財ですから・・・。