知人のお子さんの結婚式に、座興というか必要に駆られてというか、寿司職人の衣装を着て手伝いに行く。着るのは初めてである。寿司を握ったことなどもちろんない。手伝いと言っても、本物の寿司職人が握って皿に並べるのをさらにテーブルに並べるくらいのことである。仕事は単純だが、慣れないことなので相応に疲れた。
横目で観察していたが、本物の職人は、さすが職人だけあって、二時間ばかり、八十人の出席者を相手にただひたすら寿司を握っていた。大したものである。ただ握るのではなく、美味しそうに握り、美味しそうに盛り付ける。客が来て話しかければ、当意即妙な受け答えをする。そんなことをしながら手だけは動かして握り続ける。とても私にはできそうにない。今後、たとえ再就職先を探す必要が出てきても寿司屋だけは外そうと心に誓った。今のところ、そうやって再就職の可能性から外されたのは、警察官と建築士と医者と会計士と寿司屋である。他にもまだあった気がするが、思い出せない。いずれにせよ、今の仕事を続けるのが無難である。
結婚式は華やかに進行した。やはり華やかというのはいいものである。こちらは新郎新婦の父親並みに汗をかいたが、楽しい経験をした。
横目で観察していたが、本物の職人は、さすが職人だけあって、二時間ばかり、八十人の出席者を相手にただひたすら寿司を握っていた。大したものである。ただ握るのではなく、美味しそうに握り、美味しそうに盛り付ける。客が来て話しかければ、当意即妙な受け答えをする。そんなことをしながら手だけは動かして握り続ける。とても私にはできそうにない。今後、たとえ再就職先を探す必要が出てきても寿司屋だけは外そうと心に誓った。今のところ、そうやって再就職の可能性から外されたのは、警察官と建築士と医者と会計士と寿司屋である。他にもまだあった気がするが、思い出せない。いずれにせよ、今の仕事を続けるのが無難である。
結婚式は華やかに進行した。やはり華やかというのはいいものである。こちらは新郎新婦の父親並みに汗をかいたが、楽しい経験をした。