た・たむ!

言の葉探しに野に出かけたら
         空のあお葉を牛が食む食む

ひまわり

2017年08月23日 | 断片

ビルの谷間に驚くくらい背の高い

ひまわりの花が枯れていた。

自分の産んだ種の重みに耐えかねて

背むしのように項垂れていた。

誰かに褒められたくて咲いたのだろうに

誰かを思い焦がれて待ったのだろうに

ビルの谷間にはそよ風もなく

あまりの暑さに立ち止まる人とてなく

私もまた

汗を拭き拭き

残忍とは思いながら

いつか「彼」のようにならないためにも。

コメント
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