2017年5月3日(水)、一関市東山町の「柴宿団地」と呼ばれている住宅団地(長坂字久保)にある民家の庭に植栽されているハナカイドウ(花海棠)が、濃ピンク色の花を沢山咲かせ始めていました。
ハナカイドウ(花海棠)バラ科 リンゴ属 Malus halliana
別名:カイドウ(海棠)。中国原産の落葉低木~小高木で、神社や寺の境内などによく大木が見られる。中国名は「垂糸海棠」、日本に渡来した時期ははっきりしないが、中国ではボタン(牡丹)に次いで広く愛好され、昔から美人の形容に使われるほど美しい花を咲かせる。
高さ5~8mになる。枝は紫色で、時に小枝が変化したトゲ(刺)がある。葉は互生し、楕円形または卵形で長さ4~10㎝、幅1~3㎝。質は堅く、先は尖る。縁には細かい鈍鋸歯がある。葉柄は5~20㎜。托葉は小形で細く、早く落ちるものが多い。4月、枝先に直径3.5~5㎝の紅色の花が4~6個散形状に垂れ下がって咲く。花は普通半八重で半開するが、一重のものも混じる。花弁は広楕円形で基部は急に狭くなる。雄しべは多数。花柱は0~4個で下部に白い軟毛が密生するが、花柱の無い花が多い。萼筒は鐘形。萼片は5個で、内側に白い軟毛が密生する。花柄は細長くて長さ3~6㎝あり、暗紅色で滑らか。軟毛のある線形の小苞が2個ある。
果実は直径5~9㎜のほぼ球形で先端に萼の落ちた痕が残り、1~4個が散形状につく。果柄は細長く、10~11月に黄色または暗紅褐色に熟す。和名は美しい紅色の花を咲かせることから、「ミカイドウ(実海棠)」に対してつけられたもの。属名のMalusはギリシャ語のmalos(リンゴ)からきている。用途:庭木、鉢植え、盆栽、花材。[山と渓谷社発行「山渓カラー名鑑・日本の樹木」より]