音楽家ピアニスト瀬川玄「ひたすら音楽」

♪クラシック音楽の伝統を受け継ぐ真の音楽芸術家を目指して活動しています♪ 「YouTubeクラシック音楽道場」も更新中♪

◆ショパンが世界で初めて音楽の《バラード》を書いた

2010年03月02日 | ショパン Frederic Chopin
灯台下暗し? ショパンは4曲の《バラード》を書いています。 「バラード」とは、古来からヨーロッパに伝わる「詩」の形だそうですが、 それを、音楽作品として世に出したのは、 ポーランドの一青年、今年生誕200年を迎えて世界中で騒がれているピアノの詩人、 F.ショパンが初めてなのだそうです。 ショパンの《バラード》というと、 ピアノ弾きの人々にとっては、あまりに身近な存在・・・ あらため . . . 本文を読む
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◆ショパン《ノクターン第17番 op.62-1》に見る若き頃の思い出

2010年02月04日 | ショパン Frederic Chopin
20歳の頃にショパンが姉ルドヴィカに宛てて書いた 《Con grand espressione(ノクターン第20番)》が 祖国を去る、この若者の覚悟・決意・予感をしたためたものであろうことを 前回の記事に記しました。 http://blog.goo.ne.jp/pianist-gensegawa/e/63bb813893f0840ceefc858af5169f7f そして、 晩年のショパン35歳 . . . 本文を読む
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◆ショパン《Con grand espressione(ノクターン第20番)》

2010年02月03日 | ショパン Frederic Chopin
ショパン20歳の頃の作曲 《Con grand espressione(ノクターン第20番)》 人々の心揺るがす、若きショパンの名作のひとつです。 この曲には、 若きにして、故郷を生涯去ることとなったショパンの 祖国ポーランドへの想いが切々と現されているようです・・・ 聴く者の・弾く者の心を締め付けるような 切ない音楽・・・ 吹き荒ぶポーランドの冷たい風は 四回に渡って、この曲の終結部Co . . . 本文を読む
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◆ショパン「無念」の思い・・・《バラード第1番 op.23》

2009年12月14日 | ショパン Frederic Chopin
ショパン青年期の「山」といってよい作品だと思います 《バラード 第1番 op.23》 には、ショパンの「無念」の思いが 反映されているように思われました・・・ 遠い祖国を思い、嘆き、希望を胸に抱き!でも・・・最後には、悲劇の英雄の死が告げられる・・・ 断末魔の叫びとともに!!!!・・・ ♪ . . . 本文を読む
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◆ショパン《マズルカ op.56 》を弾いたR.ブレハッチ

2009年12月12日 | ショパン Frederic Chopin
2005年ワルシャワのショパン・コンクールで優勝を飾ったラファウ・ブレハッチ氏、 私の記憶が確かならば、 彼は出場者の中で、ただ一人、 第二ステージの課題である《マズルカ》の中から、 《op.56》という、 後期ショパンの 高貴で難解で、そして天国的な曲集を演奏していたはずです。 全コンテスタントの内、彼ただ一人。 ショパン・コンクールの優勝者として遜色ない、実に見事!! と、ふ . . . 本文を読む
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◆ショパンの肺結核 ~ 《葬送行進曲》や《スケルツォ第2番》に死の影を見る!?

2009年04月08日 | ショパン Frederic Chopin
「肺結核」 という病気・・・ 21世紀となった今日においては もう身近なものではなくなり、 「結核菌は実験室の試験管の中にしか今日存在しない」 という中途半端な常識を持っていたのですが・・・ 最近の報道では、 お笑い芸能人の方がお一人、 肺結核で入院されるというニュースが 流れているようです・・・ そんなニュースに続いて、先ほどテレビを見ていたら 医療機関と思われるコマーシャルが続いて、 「 . . . 本文を読む
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◆ショパン《ソナタ第2番op.35》第4楽章は「亡者のおしゃべり」!?

2009年02月15日 | ショパン Frederic Chopin
先日の記事には、 ショパン《ピアノソナタ第2番 変ロ短調 op.35》の 第3楽章《葬送行進曲》について なんだか長い(・・・無駄に?)記事を書いてしまいましたが、 それにちょっと引き続き、 あの、 不可思議な第4楽章「Presto」について ちょっと考えてみたいと思います。 ショパン自身がこの作品《ソナタop.35》について 言及している文章を今一度見直してみますと・・・ ーーーーーーー . . . 本文を読む
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◆ショパン《葬送行進曲》は、自分自身のための葬列の行進!?

2009年02月13日 | ショパン Frederic Chopin
先ほど、 ショパン作曲《ピアノソナタ第2番 変ロ短調 op.35》の第3楽章、 《葬送行進曲》を練習していました。 《葬送行進曲》は、 ショパンの作品の中でも、最も有名な曲のひとつ といえるのではないでしょうか。いや、 もしかすると、 この《葬送行進曲》が「ショパンによる作曲」と知っている人は、 一般的には案外少なかったりするのかも!?しれませんが、 いずれにしろ、 このメロディーをどこかしら知 . . . 本文を読む
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(続)◆tr.(トリル)は下から?上から?ショパンの場合

2008年07月03日 | ショパン Frederic Chopin
前回から、「トリル(tr.)」の演奏方法について トリルの始まりを「上から」弾くのか「下から」弾くのか、 作曲家それぞれのケース・バイ・ケースで考察中ですが、 さて、 今度はショパンの場合を見てみたいと思います。 ショパンは、19世紀のロマン派を駆け抜けた 「ピアノ弾きの、ピアノ弾きによる、ピアノ弾きのための音楽」 を多々書き残してくれた偉大な作曲家ですが、 彼の作品の一つを垣間見てみましょう . . . 本文を読む
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◆《革命》に見るショパンの叫び=『シュトゥッテガルトの手記』後半部分

2008年02月26日 | ショパン Frederic Chopin
前回の記事に書きました、 《ポロネーズ ハ短調 op.40-2》は 曲の冒頭の不気味な静けさとは裏腹に、 予想外を裏切る終わりを告げます。 ・・・柔らかな雰囲気の中間部では、 ショパンの祖国ポーランドを思い起こさせる 《マズルカ》のようにも聞こえるリズムが時折、 遠くから鳴り渡ってくるかのようです。 しかし、最後に待っているのは・・ 不穏な空気に伴われて音量を増し(cresc.)、 . . . 本文を読む
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◆「死者との対話」!? ショパン《ポロネーズ ハ短調 op.40-2》

2008年02月26日 | ショパン Frederic Chopin
●フレデリック・ショパン作曲《ポロネーズ ハ短調 op.40-2》 数あるショパンのピアノ作品の中でも、なんともいえぬ 異色な雰囲気、不気味な音楽のこの曲。 前回の記事、リサイタルのプログラム・ノートにご紹介いたしました ショパン自身の手による文章「シュトゥットガルトの手記」は 私自身、 初めて読んだときにはショッキングなものでした・・・ いや、今読み返しても心に重 . . . 本文を読む
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◆「終わり」から始まる音楽 - ショパン《ノクターン op.55-2》

2007年12月20日 | ショパン Frederic Chopin
「終わり」から始まる音楽 変な音楽ですよね。 普通なら、 「さぁ、これから始まるぞ~~~」 などといって、わくわくドキドキするような序奏があったり、 あるいは、 冒頭からいきなり主旋律が流れ出して、 聴く人の心をその曲の世界へとがっちりと誘わん、 そんなパターンが普通、といえましょうか。 ところが、 そうでない珍しい音楽の始まりを告げる曲がここにあります。 ●ショパン《ノクターン第16 . . . 本文を読む
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◆ショパンの指使い ~ ため息は「3」の指で・・・

2007年12月18日 | ショパン Frederic Chopin
ピアノの詩人ショパンの 《ノクターン第13番 op.48-1 c-mollハ短調》 を思い浮かべながら、ふと思い出したのでした。 あぁ、 ショパンのため息。 楽譜に記される右手の指使い 「3 3 3」 はショパンによるものであることは、 この数字が「斜め字」になって記載されていることから分かります。 (Ekier版Wiener Urtext) ショパン自身が、 そう演奏することを望 . . . 本文を読む
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◆曲目解説 ―F.ショパン(1810-1849) 《ノクターン 17番 ロ長調 作品62-1》

2007年10月30日 | ショパン Frederic Chopin
「ピアノの詩人」と呼ばれるショパンの 《ノクターン(夜想曲)》というジャンルは、 この作曲家の詩人たる特性を 存分に発揮している音楽といえましょう。 作品番号のついたノクターンは全部で18曲あり、 今日演奏されます《第17番》は、 同じ作品番号62-2とともに書かれた彼の晩年の作品です。 音楽的な成熟もさることながら、晩年のショパンは ジョルジュ・サンドとの関係の疲弊、 健康状態の悪化などか . . . 本文を読む
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◆(つづき)ショパンの愛した「プレイエル」という楽器

2007年07月10日 | ショパン Frederic Chopin
プレイエルという楽器に触れてみた印象、 具体的には、 ●うるさくないダイナミックス・レンジ 下手をすると、「ffが足りない」と思われてしまうかもしれない 音量の幅は、そうした音量の拡大という方向性を求めていない ひとつのピアノという楽器における美学であると 捉えることができるのではないでしょうか。 プレイエルでショパンの「ff」を弾いてみる・・・ ちょうど良い。心地よい、うるさすぎない!! . . . 本文を読む
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