近所のカフカ君は、仕事は暇なのに雑事にだけは追わ
れる。
そんな自分をしきりに嘆く。
「年末だというのに」と呟いても、その言葉は宙に空
しく舞うばかりである。
ということで、今年の年末は、あわただしさも殆どな
く、深く静かに潜行していく。
「滝壺ビオトープ」のヤゴは、厳しい環境でもじっと
こらえて春を待っている、ようだ。
しかしこれも、春が来るという前提があって成り立つ
ことだ。
春は、来るのだろうか。
なんてところが、全体の空気のように感じる今日この
頃だ。
こういう時こそ、お気楽になりたいもの。
ゲロゲロ少年は、日頃から世の中の動きには関係なく、
映画と殉教出来さえすればいいと思っている。
ところが、時に、もう観るものがないですよという状
態に陥る。
なかなか、どんなものでも持続するのは難しい。
T君は、わざわざ忘年会だけのために東京に行ったら
しい。
これを聞いたスノッブなM氏は、一言、「お気楽でい
いね」であった。
easy going。
確かに、深刻になったところで、状況が良くなること
はない。
むしろ、精神的にはどんどんきつくなる。
同じことなら、お気楽に構えた方が良いのは間違いな
い。
そう出来ればの話だが。