ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

宇宙の振動

2009年01月30日 | Weblog


元フランス料理シェフ「中ちゃん」は、どう見ても雲
の写真なのだが、それをUFOの写真だといってきかない。
そんな写真ばかり撮っている写真家の作品なのだが、
そのレベルは、写真そのものの出来があまりに悪く、
アマチュア写真家の方が余程上手く撮るのではないか
と思えるもの。
どう考えても展示するほどのものではない。
しかし、それがUFOであれば話は別だ。
というのが、多分「中ちゃん」の理屈なのだろう。
十人いたら十人、唯の雲の写真と言う代物にも関わら
ずだ。
何だか、トンデモ学会の臭いがする。
大丈夫か「中ちゃん」は、と思わずにはいられない
出来事であった。

自然農法の田圃作りだけに専念すれば良いのに、どう
も超自然的な物に惹かれてしまうようだ。
惹かれるのは良いのだが、それをどうしてもある統一
理論で単純化して理解したいようで(新興宗教によく
見られる)、具体的に提示されると直ぐに信じてしま
う。
今回は、全てのものは振動であるというものだった。
素粒子の世界で議論されるようなものを宇宙の出来事
全てに適用させるのは、物理学者の夢であろうが、そ
れをいとも簡単に適用させてしまうから凄い。
その複雑な真ん中を大胆に省いてしまうその力技が、
宗教的なのだが、勿論本人はそんな自覚はない。
信じれば恐いもの無しである。
ある意味羨ましい。
が、同時に、今まで築いた文化的価値も無意味になる。
要するに、信じられない人にとっては、唯唯胡散臭い
だけの世界である。

そんな話を聞かされても、一々反論することも無く聞
き流すことが出来るようになったのは、こちらも少し
は成長したということか。
それより今年は、「中ちゃん」の作っている田圃の土
を「滝壺ビオトープ」のゲンゴロウの蛹用に貰うとい
うのが、一番の重要課題なのである。
「宇宙の振動」よりは「田圃の土」、こっちの方が私
にとっては重要なのである。
コメント