アメリカ人は、親切な人が多いと感じた旅でしたね。 体はでかいし、からだ中、墨だらけの人がいっぱいいるし、一見怖そうに見えるけど、とってもフレンドリーでした。
今度のYoさんの時にも、いろいろと情報を伝えてくれて、ありがたかったですね。
私たちの前に滑り込んできた車の助手席の女性(アメリカ人の年齢が判らない。若いのか?年なのか?)が、「あなた達、バイクの仲間なの?」らしい事を聞いています。
「そうだけど」と言うと、堰を切ったようにしゃべり始めるのだけど、残念ながらヒヤリング能力が・・・・・(涙)
速すぎて聞き取れないじゃないか。
かろうじて聞き取れたのは、クラッシュ ポリス エンビュランスなどの言葉。 バイクが事故を起こして、救急車が対応している。 バイクの男性が怪我をしていると言っている事は判った。
How far is it here to the crash area?と聞くとツエロボマイルズと言ったような。
こちらの文法がむちゃくちゃだから、正しく伝わっているかどうか気になるのだけれど、「トゥエンティ」じゃなかったよな。
もう、こちらも慌ててしまって、聞き取れない英語が、さらにひどい事になってきています。
「やっぱり12マイルほど先で事故ったみたい。 けがもしているようだと言ってるし。でも、警察も救急車も来ているって」とみんなに伝えた。
だれか、現場まで様子見に走ってみるか?と言う人もいたのだけど、その人がどこかで事故を起こした場合、もっと面倒なことになるので、この場で連絡を待つことにした。
再度、携帯で連絡を取ろうとするが、通じない。
さらに待つこと20分。 また、乗用車が滑り込んできて、仲間か?みたいな事を言います。
こちらの夫婦は、より詳しくけがの内容を伝えてくれて、ブロークン ヒップボーン レッグボーン ショルダー ハート エンビュランスなどと言っている。
どうやら、骨折しているようで、足と腰と肩もけがをしているらしい。 でも救急隊員処置が始まっているから、もうすぐ来るのかも」と、みんなに伝えた。
意識はあるのか?と聞きたいのだけど、意識って単語はなんだったっけ? 言葉が出てこない。 む~ん。英語の勉強をちゃんとしておけばよかった。
なんだっけ? コンシャス?だったっけ? Is he consious?とでも言えば、通じたのかな? ま、生きてはいると言うし、他人を巻き込んではいないので、それだけでも良かった。
あれ?いつの間にか、生きているかどうかを聞いたのだろう? Is he alive?とか。
まだ、心配そうに出発しないでいる車の家族にお礼を言って、出発してもらった。
Yoさん、1時間前までは、こんなに元気でツーリングを楽しんでいたのでしたけどねぇ。
しばらくすると、パトカーが私たちの前に滑り込んで来て、警官が二人降りてきた。
うわ!本物だって、こんな時に不謹慎ですが思っている自分がいました。 腰にはピストルを、2つも付けているじゃないかとか。
降りてきた警官のうち、年齢が上みたいな方が、メンバーの一人に話しかけたようで、そのメンバーから呼ばれて行ってみた。
パトカーの所に行ってみると、まず、「英語がしゃべれるか?」と聞くんだね。 こりゃあ、Mさんとのやりとりで相当困ったんだろうなと。
で、「少しは判る」と言うと、子供にでも話すように、ゆっくりとした言い方で、「これから病院に行くので、バイクでついてこい」と。
「一人か?全員か?」と聞くと「全員だよ」などと言うので、「お~い。 いまからパトカーの後をついて病院に向かうよ。すぐ準備をして」と声をかけて、全員、病院向けにスタートです。
町に向かって、青いランプをきらめかせながら疾走するパトカーに後ろを、ウルトラ、ソフティルのハーレー集団がヘッドライトと補助灯をあかあかと点灯させて走ります。
なんだか、ツーリング中のバイク軍団が逮捕されたみたいに見えたかもしれませんね。
次から次に起こるアクシデントに、「あちゃぁ、この旅は、これからどうなるんだろう」と、不安を抱えたまま、ハーレーを走らせました。
ぎらぎらと、照りつけていた太陽も、やっとその勢いを無くしてきて、頭上には夕映えの空が広がっていました。 はぁ~
緊急事態の中、たどたどしいとは言えコミュニケーションが取れる言語能力には敬服です。
自分ならただ絶句するだけかもしれません。
さて、この先はどう展開するのかな?
いつもならば問題が無くても、こういう時に起きるものなんですね!
日本なら言葉も考えずにすぐに対応できるのも当たり前ですが・・・
次の更新!待っています。そして、お疲れ様です。