どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設20年目を疾走中。

小説 『折れたブレード』08

2016-03-19 01:10:40 | 連載小説
           (発光する神経)    正孝は、滝口から渡された写真の中に、艶子が見慣れない男と写っている一枚を発見した。  男はかなり年老いた感じで、ベッドのクッションに寄りかかるように坐っていた。  その横に立って微笑んでいるのが、艶子だった。  春先なのか、萌黄色のセーターを着ている。  ベッドの傍らには、タオルや下着を収納できる縦長のキャビネットが置かれている . . . 本文を読む
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