どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設20年目を疾走中。

どうぶつ・ティータイム(238)『キラキラ軽井沢』

2019-12-29 00:00:00 | 行事
       万平ホテル   北軽井沢へ行くために通過する街、あるいは食料その他を買い物する街だった軽井沢に、わけあって泊まることになった。 貧乏人には敷居が高い旧軽の奥、万平ホテルの初体験である。 折りしもクリスマス、ていうか同行者はこの日を目指してきたらしい。 当方はただお呼びにしたがったまでなのだが・・・・。        控えめなキラキラ & . . . 本文を読む
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どうぶつ・ティータイム(237)『ロシア怪談集』の面白さ

2019-12-23 03:14:04 | 書評
          先般「身の丈に合った」という言葉が話題に上ったが、使い方を誤ると思いもかけない騒動に発展することがある。 その点、ロシア怪談集(沼野充義・編)の和訳は、しろうと判断でも的確な指示力を持っているように思われる。 曖昧さや不確かさが排除され、作者が描こうとするものが、たしかな存在感を伴って伝わってくる。 数多くの短編小説の中から、ゴーゴリ作・小平武訳『ヴィイ』 . . . 本文を読む
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ポエム252 『ナチュラルこそが庭ナズナ』

2019-12-15 01:37:10 | ポエム
       ニワナズナ     (城跡ほっつき歩記)より   何気なく生きて なにげなく咲く 初夏から夏へかけての旺盛なみどりの中でも 肩ひじ張らずに咲きとおすニワナズナ   道行く人びとの目に留まらなくても 受け継いだ命を野にひろげる それが自然な生き方と心得ているから   バラや胡蝶蘭のように派手な花たちはそれでいい 節目節目 . . . 本文を読む
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ポエム251 『ポツン』

2019-12-09 15:55:53 | ポエム
        ポツン 男の子が一人 クスノキを見上げている   ポツン クスノキの上には夏を運ぶ雲 青い空がお絵かきのお手伝い   ポツン いじめっ子は教室の中 いじめないといじめられる孤独   ポツン 男の子は夏の雲に微笑む もうすぐ移住する南の島を思い描く   ポツン 男の子の頭の中はキャンバ . . . 本文を読む
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ポエム250 『ミズと郵便屋さんとぼく』

2019-12-02 01:15:50 | ポエム
       ミズ      (植物図鑑)参照   あれ これミズじゃないですか 郵便屋さんが素っ頓狂な声をあげた 手に持った封書をぼくに渡した後 振り返って目の前の野草に屈みこんだ   一枚ちぎってもいいですか どうぞの声にすかさず手を伸ばした 茎の部分から折った野草の葉を指で揉んで やっぱりミズだと嬉しそうにぼくを見る   一 . . . 本文を読む
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