夏すみれ
(城跡ほっつき歩記)より
風を受けてのサマードライブ
オープンカーでぶっ飛ばす
なつ・なつ・なつ・なつ ココナッツ
「ふたりの愛ランド」が風になびく
歌うよ歌うよ 路傍の花が
アイ・アイ・アイ・アイ 愛ランド
湘南ブルーの若者たちも
のりのり . . . 本文を読む
白妙菊
(城跡ほっつき歩記)より
6月だというのに
あなたは寒さに震えているの?
それとも雪女の生まれ変わりですか
持統天皇がこんな歌を詠んでいるというんですね
春すぎて 夏来にけらし 白妙の
衣ほすてふ 天の香具山
なるほど白妙の衣をイメ . . . 本文を読む
なぜ、そんな気になったのであろうか。「湯もみ」を見ようなどという気に・・・・。
湯畑をひとめぐりしたとき、右手の古びた小屋から入場開始を告げる呼びかけがあり、その鼻にかかった案内嬢の呼びこみに、好奇心をくすぐられたという面はたしかにあった。
吉村は、祭りや見世物に人一倍の興味を持っていた。
ただ、人混みの隙間にほの見える影のようなものを意識する癖があって、子供のころか . . . 本文を読む
コクワガタ
(日本のクワガタ)ウェブ画像より
クワガタ虫を飼っている子はいないか
クヌギ林で自分の手で捕まえたヤツを
虫かごに押し込んだ子はいないか
親指と人差し指の間でクワガタが必死にもがく
その力に恐怖を覚えた子はいないか
ハサミを動かして抵抗する生き物の魂を . . . 本文を読む
エゴノキの花
(城跡ほっつき歩記)より
武蔵野の雑木林を切りひらいた一角に
ふた棟のアパートが並んでいた
メゾネットタイプの部屋には新婚夫婦が住み
朝50分かけて都心の職場へ向かう夫を
妻は戸口でぼんやりと見送った
祝福されることもなく結婚して
人目を . . . 本文を読む