ビオラ
(城跡ほっつき歩記)より
愉快魔と呼ばれる男がいた 筋書き造りが大好きなのだ
普通じゃないんだなその男 時には天才アジテーター
いうこと聞かなきゃ ぶっこわす・・・・なんて
自分の住む家だって 火をつけかねない
どちらかといえば爆弾マニア・・・・
起爆装置が完成すると もう我慢がならないんだ
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ナス
(城跡ほっつき歩記)より
茄子がいななく馬になる
それがお盆の摩訶不思議
そうなる仕掛けは花の色
この世とあの世の境目を
行ったり来たりの次元超え
茄子のぬか漬け歯茎で噛めば
骨の髄まで染みわたる
いらぬ入れ歯を吐き捨てて
親をとむらう暑気払い . . . 本文を読む
藤の花
(城跡ほっつき歩記)より
藤棚の下に来ると みな仰向きになってため息を漏らす
わあーきれい みやびな感じねえ
雅か たしかに雅だねえ
お姫様の髪飾りみたいで 見蕩れちゃうね
車椅子の父親が 娘の横顔にちらりと視線を走らす
半身不随になったおかげで 娘の自由が奪われた
ずるずると婚期 . . . 本文を読む
ブルーベリー
(城跡ほっつき歩記)より
ブルーベリーの白い花を見つめていると
造化の不思議がみえてくる
この小さな花は天地の声に聞き耳を立て
自分の未来を思い描いているのだ
ふっくらと膨らみはじめた少女のような肢体
のびやかな脚のラインも目に眩しい
おちょぼ口でこれから何を語りはじめるの . . . 本文を読む
<増え続ける本の行き場所>
皆さんは、身の回りに増え続ける本をどのように処理しているだろうか。
僕の場合は、そのときどきに欲しいと思ったものを無計画に買い続けた結果、身動きできないほど溜まってしまった。
もちろん読みたいと思うから購入するのだが、僕の読書のペースをはるかに超えて買うものだから、未読の書籍がどんどんその割合を増やしてしまう。 . . . 本文を読む