どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設20年目を疾走中。

(超短編シリーズ)117 『街角のフェアリー』

2016-08-29 02:25:24 | 短編小説
   丑松は眼科から出てくると、数メートル離れた自動販売機の前で立ち止まった。  小銭入れから硬貨を取り出して入れ、無糖の紅茶缶を選んでボタンを押した。 「眼底の出血がやたらに増えてますね。血糖値をコントロールしないと、手術することになりますよ」  先生から釘を刺されたことが、気になっている。  悪くなればレーザーで焼けばいいと多寡をくくっていただけに、手術と言われてそれほど悪 . . . 本文を読む
コメント

ポエム131 『スッテンテンだよ猫じゃらし』

2016-08-21 01:38:46 | ポエム
       エノコログサ     (城跡ほっつき歩記)より      広い空き地へ飛んできて いつの間にか風に揺れているエノコログサ あなたの名前は犬ころ草なの? 摘んで帰って柴犬のコロクでもからかおうか   二年間は二匹と二人の家庭があった 雅代の連れてきた子猫と僕のコロクの共同生活だ 新しもの好きの雅代の猫はラグドール . . . 本文を読む
コメント

ポエム130 『アブラゼミの一日』

2016-08-12 05:58:55 | ポエム
       アブラゼミ     (ウィキペディア)より     ジージージージー油蝉 ジジジジジジジジ昼下がり 猛暑の夏に油を注ぎ 過疎の山里に火をつける   さては異変か山火事か 果ては噴火か大地震 いえいえ何でもありません 続々生まれるニュースター   森林アドベンチャー施設もできました 愉快な時代になったもの . . . 本文を読む
コメント (4)

どうぶつ・ティータイム(194) 『ご近所散歩で出会った花』

2016-08-07 02:00:22 | エッセイ
    広島市原爆死没者慰霊式・平和記念式典のニュースに続いて、リオ・オリンピックの開会式を観た。   昼飯を食って、外を覗いてみると、開けたドアから熱気が押し寄せてきた。   これでは外出は危険極まりない。   散歩がてら買い物に行こうと思っていたが、陽が落ちるまで待つことにした。       柵に寄りかかる立ち葵     買い物を済ませた帰り道で見 . . . 本文を読む
コメント (2)