『宇宙には意志がある』 桜井邦朋著(徳間文庫)を読んで
★ 気になるワードと私的演繹
この本は1995年ごろ出版され、ベストセラーになった後2001年に文庫版としてたくさんの人に自然科学の奥深さを教えてくれた名著である。
概ね20年も前に著された本を読み返しくなったのは、文明の進化を信じてきたにも拘らず世界は年々退化の道をたどっている . . . 本文を読む
折鶴蘭
(城跡ほっつき歩記)より
なんだなんだ この花は
麗人に突如舞い降りた花精なのか
それとも惚れやすい 五月の気まぐれ雲
春から夏への季節の患い見舞い
良家の子女ともてはやされ
風にも当てず 西日にも曝さず
淑やかな深窓の令夫人に行き着いたが
そろそろ更紗を脱ぐ季がきた 夜明けの夢語り
. . . 本文を読む
サザンカ
(季節の花・300)より
キーを下げたカラオケの伴奏で
きみは「夜明けの停車場」を よく歌ったね
石橋正次ふうに 声を曇らせて
ヤンヤの拍手に 含羞みながら
Vサインを小さく掲げたものだ
たった5人のスカル仲間だったが
人生の荒波を オール一本で漕ぎきり
戦友として肩を組んだりハ . . . 本文を読む
中国の少数民族の一つにミャオ族(苗族)がある。
ミャオ族の多くは山川草木のすべてに霊魂や生命が宿ると考えていて、古代から同じような感性を受け継いでいる日本人には大変近しく感じられる。
祖霊や祖先に対する祭祀を重んじる習慣も似ていて、年越しの日には祖先に感謝する祭りを行うのだそうだ。
その際、男性は葦笛を吹き、女性は華麗な髪飾りと豪華な刺繍を施した衣装を着て . . . 本文を読む
ミソハギ
(城跡ほっつき歩記)より
秋の日のヴィオロンの・・・・ひたぶるにうら悲し
ヴェルレーヌの詩の一節が浮雲となって流れるとき
田舎家の庭先には俺に似合いのミソハギが
夕暮れの風を招き寄せるのだ
百年つづく茅葺き屋根をつたって雀が滑り降りたなどと
ありそうもない噂話が風に舞うころ
一足早く闇を抱えた . . . 本文を読む