どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設20年目を疾走中。

どうぶつ・ティータイム(80)

2008-11-28 02:02:24 | ポエム
     浅間に雪が降る頃は   「やった でかした 母さんよ」   浅間の山に 手を合わせ   祈った甲斐があったよと   旧家の父が ニコニコと   産婆ともども褒めそやす   満州事変だ 盧溝橋   ABCなら 真珠湾    声高 威気高 資源高   世は 「大東亜」一色で   赤紫に染まる頃   チンチン確かめ 有頂天   「大きくなったら何になる? . . . 本文を読む
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どうぶつ・ティータイム(79)

2008-11-25 03:30:26 | ポエム
     落葉の下の温もりと   とうとう こんな季節になってしまった   こつこつと生きてきて 行き着いた秋   まだ大空に伸びる望みを捨てたわけではないが   散り敷いた落葉を俯瞰すると    安堵と迷いが折り重なっている   この森に生を受け   あちこちへ出かけることはないが   山を越え 谷を渡ってきた風の声を聴ければいいか   春夏秋冬 真っ先に見る月 . . . 本文を読む
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どうぶつ・ティータイム(78)

2008-11-19 01:04:15 | 歴史散歩
          「雷電」は規格外の<無類力士>  「雷電」の生家と墓を見学した際の写真を一枚掲載したものの、なかなか全貌を伝えにくかった。  さいわいブログへのコメントをいただき、「雷電」の意外な人となりを知ることができた。  怪童、大男、怪力の相撲取り・・・・主に身体的な部分に目がいっていたが、(信濃者)と自称し、不遇な信濃の人びとを救った誠実な人柄を教えていただき、この伝説的な力士につい . . . 本文を読む
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どうぶつ・ティータイム(77)

2008-11-16 08:46:12 | 歴史散歩
    「雷電」の生家をたずねて  前回ドライブした鹿沢~東部湯の丸『百体観音通り』が、東御市に至って浅間サンラインと交わるところに道の駅『雷電』がある。  すぐ近くを上信越道が通っていて、店内食堂や駐車場に併設の木製テラスからも眺められる。  雄大な浅間山麓に位置し、浅間山のほか上信越道越しに八ヶ岳方面の山々まで遠望できる快適な立地条件を備えている。  この道の駅の特徴は、名前からも分かる . . . 本文を読む
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どうぶつ・ティータイム(76)

2008-11-11 02:24:24 | ドライブ
     ススキが似合う野の仏  十一月の初め、鹿沢温泉から湯の丸高原を抜け、浅間サンラインに至るルートをドライブした。  この近辺には季節ごとに楽しめる景観があるが、6~7月が見ごろのレンゲツツジの大群落は、国の天然記念物にも指定されていて特に訪れる人が多い。  夏休みには青少年のキャンプ場、冬休みにはスキー場として親しまれ、近場のレジャースポットとして人気を博している。  てなわけで、春 . . . 本文を読む
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650光年先のまなざし

2008-11-06 01:46:18 | 短編小説
 ジュンが死んだら星になるからね。星になって、あなたのこと見守ってあげる。やきもち焼かないから、安心して結婚していいよ。  ほんとうは口惜しいけど、一生独身でいてなんていうの可哀そうだから我慢する・・・・。  じゃ、一足先に行くわね。  たぶん、100光年ぐらいに先に行っているから追いついてよ。  ジュンは空のどこかにいて、あなたのためのハンモックをつくっておくからね。あなたも星になったら、ジュン . . . 本文を読む
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どうぶつ・ティータイム(75)

2008-11-01 20:25:03 | 自然
           百舌鳥のにえ  高原の秋は足早である。  ついこの間まで不順な天候を嘆いているうちに、震えあがる寒気が来て秋晴れと紅葉がきびすを接してやってきた。  幸い紅葉の時期が長かったのはありがたかったものの、山紅葉などがいつまでも赤みを保っているうちに、クヌギやナラなどの落葉樹が一気に葉を落として冬支度をはじめていた。  畑のインゲンも三ヶ月以上に亘って楽しませてもらったが、この . . . 本文を読む
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