女郎があるなら花魁も
と思ったらなんと花魁草があった
北アメリカ原産の多年草だそうだ
色とりどりの花を咲かせ
花魁の衣装そのものだ
春の吉原しゃなりしゃなりと
高下駄履いて練り歩く
おっとごめんよ女郎花
あなたを見ながら
うつらうつらの白日夢
下司な男を許してくんなまし
おいらんそう
画像は〈季節の花300〉より
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トニー・ベネットの歌も知らないのに
なぜかニコニコ顔が目に浮かぶ
鼻が大きくて声に艶があるから印象深い
そうだ「思い出のサンフランシスコ」は大好きだ
シナトラよりもトニー・ベネットだ
ゆったりしていて懐が深そうだ
亡くなったのは残念だが96歳まで長生きしたらしい
孫子に囲まれて幸せな人生を送ったと思う
晩年にはレデイー . . . 本文を読む
その人のことは茶色いミニチュア犬とともに思い出す
エリザベス・カラーを着けたその犬は疾うに虹の橋を渡ったが
一匹というより一人の仲間だった
海の見える高台に住んでいて
沖を通る外国航路の汽船を眺めて
マドロスパイプを咥えた横縞シャツの船員を想像していたに違いない
ソフトバンクの主砲・柳田がホームランを打つたびに
その人は「ギタ~」と言って喜んでいた
想い出は遠い
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歌舞伎の名セリフは代表的なものだけでも十指に余る
[知らざあ言って聞かせやしょう」は弁天小僧菊之助
「問われて名乗るもおこまがしいが」は日本駄〈左〉衛門
など盗賊集団の白浪五人男をモデルにしたものが多い
その中で「声はすれども姿は見えず〈ぬ〉ほんにお前は屁のような」は
女装の盗賊・お譲吉三の名ゼリフとして知られている
夜鷹〈よたか〉が拾った百両をまんまと盗みだしたあと杭に足を乗せて大見 . . . 本文を読む
村野四郎
〈写真はウィキぺデイア〉より
村野 四郎(むらの しろう〉、1901年(明治34年)生まれ1975年(昭和50年)没。
日本詩人会会長。
東京北多摩郡多磨村に生まれた。
父、兄たちが、それぞれ俳句や短歌を作るという文学的環境に育った。
慶大理財科を卒業したが、詩への情熱は強く、1926年に第1詩集『罠』を刊行。
ドイツ近代詩の影響を受け、モダニストの立場を . . . 本文を読む
ポエム(274) 痛快『六本木ジャズ物語』
2020-12-14 00:02:40 | ポエム
ぐずぐずしているうちに師走も半ば
年賀印刷のソフトはまだ使えるのかな
はて 来年の干支は何だっけ
そうだ 丑だ 丑だ 丑さんだ
ああ 丑さんが懐かしい
トンビが乱舞する湘南の海が懐かしいよ
若いころの友達 . . . 本文を読む
ポエム(268) 『ターシャ・テューダーの庭』
2020-12-02 00:15:40 | ポエム
年老いた絵本作家のおばあさんが
家族と接するように
庭の花々に手を伸べる
私の庭は「楽園」だと思うわ
物にあふれた世の中とは別世界
植物が満ち足りているかどうか見て確かめるの
おばあさんの庭は四季を問わず風がすり抜け . . . 本文を読む
朝顔
朝顔の双葉みたいなのを見つけたので
大事にしていたら
昼間しぼんだ青い花をいくつか発見した
支柱を立てて置いたら絡んで
好きなだけ蔓を伸ばし
見る人もなく咲いた朝顔
翌朝7時に様子を見に行ってみたら
風に吹かれて左右に揺れていた
「あ、おはよう。間に合ったね」
でも梅雨晴れ間の光があたりを満たすと
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生き延びた一粒のかばちゃの種が
いまや家庭菜園を席巻している
本来はトマトやジャガイモのために用意した
猫の額程度のスペースに侵入したものだ
何本もの蔓がインベーダーのように伸び
切っても切っても侵入するかぼちゃ野郎
鉄の柵を越えて3メートルの宇宙遊泳
幾つもの花を咲かせるもんだからついほだされ
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昨日のニュースで
嘴太ガラスを肩に乗せて散歩する青年の
インタビューに答える様子を放映していた
とにかくカラスは頭がよくて可愛い
同居していて新たな発見があり
伴侶として申し分のない存在だという
話変わって都内の繁華街からカラスが激減
いま何が起こっているのかと
ミステリー仕立ての特集でもあった
有力な答えは頑丈なゴミ箱の設置だ
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天 ・ 点
天を仰ぐ 暑い
直視できない点 黒点
子供の絵なら 簡単
ゴマのような 黒点
太陽フレアまで クレヨン
カナダで オーロラ
電離層 パニック
気象衛星 多数墜落
・ 点 天
天を仰ぐ 熱い
直視できない 黒点
気象も 天文学も
天に始まり 点に終わる
人生は 天の思し召し
&n . . . 本文を読む
母は 鬼無里から逃げ帰るとき
幾つか渡った川の土手で 幽霊草を見た
旦那様に離縁されたとも知らず
盆休みを口実に 生家へ戻された
父には後添いがいて 手紙を見ると
烈火のごとく怒りだした
おまえ 誰と乳繰り合ったんだ
旦那には 子種がないはずだと書いてある
母は 身ごもった腹を抱え
善光寺裏の 口入れ屋に泣きついた
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「昭和枯れすすき」での
さくらと一郎の歌いだしは
<貧しさに負けた~~
<いいえ 世間に負けた~~
<この街も追われた
<いっそきれいに死のうか
<力の限り 生きたから
昭和は夢に満ちた時代かと思っていたが
このような歌詞が生まれる要素はあったのだろうか
信じられない思いで歌詞をまさぐった
<未練などないわ
<花 . . . 本文を読む
ソフィア・ローレンさん
もう一度あの映画に出てください
ジョバンナ役で世界を感動の渦に巻き込んだ
映画「ひまわり」に・・
ロケ地はかつてのソ連邦(現ウクライナ)
兵士アンオニオ(マルチェロ・マストロヤンニ)の
12日間の結婚休戦を永遠にと精神疾患を装うが
もくろみは入院後にばれて戦地へ送られる
汽車の中と外のホームで見つめ合う二人の別れ
二度と会う . . . 本文を読む
繭玉
(画像はウィキペディア)より
真綿って見たことありますか
真綿色したシクラメンほど清しいものはない、と
小椋佳が詞にしたあの真綿です
真綿は蚕が作る繭玉のうち生糸にできない品質のものを
苛性ソーダなどで処理し水洗いの後
繭の繊維を伸ばして重ねたものです
色はやや黄色みが乗った白とでも言いましょうか
真珠の色に近いかもし . . . 本文を読む