バスはようやくデルフィに到着しました。山の中とは知っていましたが、目的の
遺跡の前を通ると、どうやら急坂を頑張らねばならないのがわかる。ここは坂の
町なんですね。ガイドブックの平面図じゃよくわからないからなあ。
古代ギリシャの遺跡を巡るとなるとデルフィは必見ですが、意外と人は少ない。
そういえばアテネでも、行く先を聞かれたときに「ナフプリオン、オリンピア、
コリントス、デルフィ」と言うと、「あ~、歴史のお勉強ねw」と何度も言われ
ましたからね。たしかに、ギリシャ観光では地中海の島でリゾート、というほうが
ずっと人気なのですね。俺がそういうところでひとりで滞在してもな…。
さて出てきた料理をもしゃもしゃ食べ始めると、移民系のみすぼらしい姿の少女が
近寄ってきて俺に何か言いました。年は小学校の3年生くらい?
ここで小銭を渡すのも…と一瞬躊躇していると、ウェイターのおじさんがやってきて
その少女に厳しい調子で叱りつけました。彼は当然すべき仕事をしたのです。
「やさしくしてやって!」と口をはさむ余裕もなく、少女は追っ払われてしまいました。
な…なみだがとまらないぜ…_| ̄|〇
俺の目が洪水状態になっているの、ウェイターのやつ気がついたかな。やだなw
俺はこういうの引きずるんだよ! さてホテルへ向かいます。歩いていると、
ギリシャ神話にちなんだ名前があちこちに。「ホテル・パルナッソス」で、おお!
「カフェ・アポロン」あっはっは! その他「ヘルメス」だの「ヘラ」だの、
見ていて飽きない。酒場で「バッカス」、怪しいサロンで「アフロディーテ」なんて
いいと思うけどなー。
町が山の坂の途中にあるので、おそらくはどこのホテルもこんな素晴らしい景色
でしょう。こじんまりしたこのホテルは家族経営の感じで、アット・ホームな
雰囲気でした。
ずっと向こうに、わずかに海が見えます。右はホテルのカフェ&レストランに
なっております。夕方までまだ時間があるので、歩いて30分ほどの遺跡へ行こうかと
思ったのですが、山の天気なので突然雲ゆきが怪しくなり、スコールとなったのです。
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