お盆休み14日夜のテレビ特番「懐かしの昭和メロディー」を裏番組のサッカー「日本×ウルグアイ」戦とでチャンネルを切り替えながら楽しみました。
ちょうどその期間に図書館で借りた『中山晋平伝―近代日本流行歌の父』を読了したところでしたので、大正・昭和の歌謡史には少し詳しくなっていてより興味深く聴きました。
『カチューシャの唄』『ゴンドラの唄』『東京音頭』『シャボン玉』などで知られた作曲家の中山晋平は、早稲田文学などの口語による新体詩の動きと呼応する中で、西洋音楽を採り入れながら独自の音楽性でそれらの詩想(北原白秋・野口雨情・西条八十など)を表現しました。今も親しまれている童謡や各地の新民謡とともに、ちょうど普及し始めた国産蓄音機とレコードによる大ヒット曲も多く、いわゆる近代「流行歌の父」とも呼ばれているクリエイターの先駆者です。
今回の番組では昭和10年・20年・30年代の歌謡史を彩った歌手と、その懐かしいヒット曲が50曲も古い映像で流れました。その中で昭和10年代が戦前の歌となりますが、中山晋平は明治20年生まれで、大正デモクラシーと昭和モダニズムの時代に、西洋音階に日本的心情を乗せる新たな大衆歌を紡ぎました。戦後は古賀政男や服部良一など一世代若い作曲家が、中山晋平の切り開いた世界に親しみながら、それぞれの音楽的な背景を基にして目覚ましい活躍を始めました。
特に作曲家が生まれた故郷や時代そして音楽環境の影響の集積から、その音楽性や個性的なメロディーが作り出されるということが伝記から良く分かります。
・中山晋平記念館
![]() | 中山晋平伝―近代日本流行歌の父 |
菊池 清麿 | |
郷土出版社(松本) |
☆ 故郷である徳島県美波町 の美しい風景をはじめ、町の人々の営みに想いを寄せてオリジナル曲を作りました。YouTubeでのスライド写真はほとんど全てを地元の人達や、美波町を旅した方達にお願いし提供して頂きました。ぜひご一聴をお願いします!
![]() | 潮騒のまちへ |
コバタイサオ : 歌詞 | |
LIP-FLY |