続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

枯れていく理。

2014-01-24 06:45:48 | 日常
 芽を出し、葉をつけ、花を咲かせる。大輪の花もあれば、はきだめ草など目立たない小さな花もある。世界に一つの花であるという自負はともかくとして、いずれ枯れていくという道理を外すものはない。

 生まれたときから背負う宿命に逆らうことは不可能であり、その例に洩れる人は皆無である。
 不可逆である有機物質としての順路は時の経過に寄り添い、人の姿を変えていく。

 いつまでも・・・「永遠」は果てなき夢であり、願望という妄想の中にのみ息づいて人を鼓舞する。


 けれど老いて感じるのは、人の精神は老化に協力せず、むしろ逆行の傾向さえ垣間見られる。鏡に映した老婆然としたわたしは老とは無縁の気持ちでいる。吹聴できないが明らかに精神は昔と変らない(錯覚かもしれないが)。

 やがて枯れていく運命を理の当然として受け入れる覚悟は、とっくの昔についている。けれど、老婆然とした姿に相応しい衰弱した気分にはなれないのである。


 確かに足腰弱り、「おばあちゃん、大丈夫?気をつけてね」などと声を掛けられる風情ではある。
「はい、はい、ありがとう。(ご親切に)」などと答えるとしても、気分はとてつもなく解放されていて愉快この上ない。

 ただ、わたしは他人を刺激しないことを旨としているので、枯れたような微笑をもって、姿同様の精神を演技することを心得ている。なぜなら時間差こそあれ、本当に枯れていく日は、約束された事実であるらしいのだから。

 理の当然・・・人はこの事実に逆らうことは出来ない。

『ポラーノの広場』219。

2014-01-24 06:13:09 | 宮沢賢治
  イ警第三二五六号 聴取の要有之本日午后三時 本警察署人事係まで出頭致され渡し
                               イーハトーボ警察署


☆啓(人の眼を開いて理解させる)が題(テーマ)である。
 散(ばらばら)の字を吾(わたくし)は録(書き記し)合(一つにあわせる)。
 帳(ノート)に趣(ねらい)の要を誘(いざない)、詞(ことば)を翻(形を変えて作り直す)。
 化(形、性質を変えて別のものになる)の後の語(言葉)は散(ばらばら)に字を翻(ひっくりかえす)。
 継(つなぐ)冊(書付)は、諸(もろもろ)に図った字を繋いでいく。
 推しはかり、透(すけて見える)知(心に感じ取ること)に努/つとめる。
 啓(教え導く)冊(書きつけ)の諸(もろもろ)である。

『城』1514。

2014-01-24 05:57:06 | カフカ覚書
 Kは、お内儀の顔を無言のまま見つめた。
「なぜわたしの顔をにらんでいらっしゃるんですの」と、お内儀はたずねた。わたしが違ったことでも言ったでしょうか。この人は、いつもこうなんですよ、モームスさんいつだってこういう調子なんです。

 違ったこと/anderes→Ende/死。
 言った/gesagt→Sage/伝説、~という噂だ。

☆Kは沈黙したままお内儀(言葉)を見た。「あなたはなぜわたしを見ているのですか」とお内儀(言葉)はたずねた。
 ひょっとしたら、死の伝説?常に秘密の大群(大勢の死んだ人たち)もいつだってこうです。