続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

実直な視聴者。

2014-05-28 06:30:39 | 日常
 夫はひどく真面目にTVを見ているばかりか、それを実行しようとしている。
 TVの健康番組などで「レモンとローズマリーの香りが呆けに効く」と言えば、それを用意させる。「胡桃がいい」と聞けば、胡桃を買い込んで実直にスプーン一杯を食している。(歯の劣化が酷くて大きいままでは噛み砕けず細かく砕いている)


 その昔、「お酒はほどほどに」「歯は大切だから」とくどくどと忠告していたのに、聞く耳を持たなかった夫。あげく大病もし、歯もイカ・タコどころかパンの耳も硬いとお気の毒な状況。
「助けられた生命だから大事にしなくてはね」というわたしの言葉に肯いているのかどうかは定かでないけれど、最近ではしきりにTVなどの健康アドバイスに従い、腰の痛みを和らげる運動をしたりして、自分の体調を気遣っている。
(そんなに生命が惜しいか!)と意地悪い観察をしているわたし。(こちらも相当ひどい劣化状態ではあるけれど)

 
「ああ、もう三週間も経ってしまったのか」と、病院通いの夫。(一病息災、大丈夫だよ)

 それにしてもTVの中の医師の一言一言を真剣に聞いている夫を見ていると、つくづく実直な人間なんだなぁと思う。斜に構えたわたしの辛辣に耐えている夫、もしかしたら夫のストレスの根源、元凶はわたしであり実直な視聴者として、わたしに背を向けていることが唯一の安らぎになっているのかもしれない。

 ちなみにTVドラマなどを見て、すぐ涙ぐむのは夫で、すぐ大笑いするのはわたしという相反する二人の危ない老人生活である。

『ポラーノの広場』350。

2014-05-28 06:22:00 | 宮沢賢治
「センダード日日新聞だ。」
「それは間違ひです。アムモニアの効くことは県の衛星課長も声明してゐます。」
「あてにならん。」


☆実(内容のある)化(形、性質を変えて別のものになる)で新しい文(文章)に換(入れかえる)意(考え)の講(はなし)を兼ねている。永(とこしえ)の照(普く光があたる=平等)を化(教え導く)帖(書き物)であり、聖(汚れなき)冥(死後の世界)である。

『城』1636。

2014-05-28 06:07:54 | カフカ覚書
 Kがこう言っているあいだ、フリーダは、じっと耳をかたむけていたが、おもむろにKの腕をさすりながら、あなたのおっしゃったことはみんなわたしもおなじ意見ですわ、と言った。でも、あなたは、助手たちの不作法を大袈裟に考えすぎていらっしゃるのではないかしら。


☆注意深くその哀れな伝説に耳を傾けていたフリーダ(平和)は、ゆっくりいたわりながら、わたしも同じ意見です、と言った。でも、ひょっとしたら、助手(脳、知覚)の不作法を過大に考えているのではありませんか。