予約システムの抽選で決定した日を連絡する役を仰せつかっている。16日の発表をもってメンバーに連絡するのだけれど、たまに本人ではなくご主人が出られることがある。昨日も男性の声だったので、
「奥さんのN子さんは・・・」というと、
「今いません」
(朝早くからどこへ行ったんだろう)と「どちらへお出かけですか」と畳みかけると、
「入院しているんです」という。
(驚いて)「どうなさったんですか」と聞くと、
「転んで足を骨折したんです、動けないっていうもんで救急車を頼んで・・・」
びっくりした旨を順次メンバーに伝えると、7人のうち3人までが経験者。
「あら、内臓でなくて良かったわね。わたしも骨折で二か月半入院したけど、治るわよ」と。
ああ、転倒・骨折って身近な事件だと知った昨日の電話。
「転ばないように気を付けましょう」って、高齢者の挨拶ことば。
骨折すると、入院を余儀なくされるなんて!
ああ、びっくり!
『Fresh Widow』
フレッシュグリーンに縁どられた桟のフランス窓、中は漆黒(光沢のある黒い革)。
『なりたての未亡人』と訳されている(『新潮美術文庫」より)
フレッシュ、なりたて…時間の経由であるが、窓自体に時間の報告はない。フレッシュという言葉から若々しさを想起するが、なりたての未亡人が老若男女のいずれかも分からない、高齢でなりたての未亡人になることは大いにあり得る。
床からの窓ということは、立像を想起できる高さがある。(半身を覗かせるというのではなく立ち姿)窓を開ければそこに(なりたての未亡人)が立っているとでもいうのだろうか。否、漆黒のガラスの向こうに予知のデータは存在しない。
しかし、『Fresh Widow』と名付けたことで、なりたての未亡人が漆黒の向こう側に黒いベールに包まれているのだという仮想を抱く。
否!それ以上に・・・、死んだばかりの伴侶、未亡人の相手の死がそこにある。
窓から抜け出ていったか、まだ留まっているのかは不明であるが、生命を失ったばかりの霊魂の存在があるということである。
人の不在の窓に、人の影(未亡人と死んだばかりの伴侶の霊魂)を忍ばせるという心理劇である。
Fresh Greenの彩色、フランス窓という人が出入りできる高さの窓、そして黒色で隠蔽された向こうの空間・・・この作品はミニチュア(高さ77.5㎝)であるという。段階的に想像を重ねて不在の人(なりたての未亡人と霊魂)と対面する仕組み、つまり迷走である。
居るかもしれないし居ないかもしれない、それぞれの異空間を仕切る窓への空想の膨らみ、人の視覚は見えないものをも見る感性がある。
(写真は『マルセルデュシャン』㈱美術出版社より)
「えゝ、えゝ、もうこの辺はひどい高原ですから。」うしろの方で誰かとしよりらしい人のいま眼がさめたといふ風ではきはき談してゐる声がしました。
☆変(移り変わる)講(はなし)が現れる。
法(仏の教え)を推しはかる図りごとが含まれている。普く団(まるくおさめる)章(文章)である。
クラムがやさしい恋文など書いた日には、ソルティーニの最も下品な手紙よりも鼻もちなりませんわ。
☆クラム(氏族)の感じやすい書き物の記述は、ソルティーニの強い書き物よりもひどく苦痛である。