『心臓への一撃』
花は周囲を圧するほどに大きく形も色も申し分ない美しさで咲き誇っている。
しかし、ここは岩場であり、空は曇天、海の半分は水平線がはっきりしているがもう半分の水平線は曖昧にぼやけている。光は薄く大地は荒地という殺伐とした悪環境である。水平線(真理)の差異は微妙にバランスを欠いているということかも知れない。
際立つのは、その枝から生え出た硬質の鋭い短剣である。殺傷能力を持つ剣を有している(あるいは隠し持っている)。
美しさに見とれ、心を奪われていると、『心臓への一撃』で突如瀕死の眼に遭遇するとも限らない。美しいバラが必ずしも美しい環境(精神)にあるわけではない。
暴露であり、警告である。
(写真は国立新美術館『マグリット』展・図録より)
「助けてくれ、わあ、」と山男が叫びました。そして眼をひらきました。みんな夢だつたのです。
雲は光つてそらをかけ、かれ草はかんばしくあたたかです。
☆叙べる太陽の談(話)は教(神仏のおしえ)が現れる謀(計画)がある。
運(めぐらせているのは)双(二つ)ある。
これまでにバルナバスの手に託されたあの二通の手紙は、ここもと三年間にわたしたちにあたえられた最初の恩寵のしるしなのです(まだまだ、あやしい点はありますけれども)。
☆このバルナバスが手に入れた抑圧の証明は最初の圧迫の年月です。もちろんまだ十分不安な点はありますが。