『媚薬』
着衣(背広)が石化し台の上に直立している。燃えて灰になる素材(有機)の石化(無機)はあり得ないが、姿を石に刻むということはある。永久なる像への思慕はあるが、永久なる着衣への愛着はあまり聞かない。それも一般的な着衣(背広)である。
背景の赤はベタであり、時代を特定しないが、燃え立つ情熱を暗示している。
着衣の中は空洞であり人の存在は確認できない。しかし、明らかにこの着衣の中には《人》がいたはずである。
人の存在が過去のものになっている時空なのだろうか。男女の差異は問題でなく、単に《人》への強い郷愁である。
遥か昔、《人類》が生息していたのだという証拠の一品。あらゆる文献を元に模られた着衣は偶像化され、かつての時代の象徴となり鎮座している。
遥か未来の人(進化した人)が、人たる所以のルーツを偲んでいる。
『媚薬』は、受け継がれているであろう《Love/愛》の形見、生きる情熱の一服の糧かもしれない。
「東ならぼくのいく方だねえ、をかしいな、とにかくもつといつてみよう。栗の木ありがたう。」
栗の木はだまつてまた実をばらばらと落としました。
☆等(平等)は法(神仏の教え)である。
律を黙っているが、律は僕(わたくし)の日(太陽)である。
ところで、わたしたちは、この手紙のことであなたにたいしてどういう態度をとればよかったでしょうか。わたしたちがこの手紙の重要さを強調すれば、あきらかに重要でないものを過大に評価し、手紙を届けるだけが役目のくせにわざとあなたに嘘を教え、自分たちの利益ばかり追求して、あなたのことはないがしろにした、と疑いの眼で見られたことでしょう。
☆わたしたちはこれらの点にたいし、どう振舞えばよかったでしょうか。わたしたちがこれの重要性を強調すれば、明らかに重要でないものを過大に評価し、この小舟を向けることを推奨し届ける人がいます。
わたしたちの目的はあなたがたを迫害することではありません。それによって小舟を向けること自体があなた方を軽蔑の目で見、再び欺くことになるのです。