『大潮』
新月や満月の後におこる潮の干満の差が最大になるときの現象である。この絵に海はなく、白雲の散在する青空とそれに見え隠れする鈴(言葉/主張・噂・伝説etc)が数多浮かんだ光景がフレームに入っている。
そのフレームの前後左右上部にいたるまで硬質の石が点在し、取り囲んでいる。周囲は暗黒であり他には何も見えない。(雲の変幻自在に対し石は石のままである)
この光景をもって『大潮』と名付けている。 The Spring Tide…飛び出す形勢・爆発の傾向という暗示ではないか。
フレームの中に見る《自由》が周囲の石(支配下にある社会情勢 or 神・宗教などの束縛か)に包囲されている。
フレームの中の景色は、単に建前なのだろうか。それとも今しも飛び出す構えなのだろうか。
〈暗黒の夜/束縛(不自由)〉と〈輝く昼/自由〉の差異の最大には、相容れることの出来ない壁(フレーム)がある。
世界(国)の情勢と民心の比喩、あるいは個人の精神内部の暗喩なのかは分からない。
(写真は国立新美術館『マグリット』展・図録より)
かねた一郎さま 九月十九日
あなたは、ごきげんよろしいほで、けつこです。
あした、めんどなさいばんしますから、おいで
んなさい。とびどぐもたないでくなさい。
山ねこ
☆逸(隠れている)糧(物事を養い育てる上で必要なもの)、句(言葉)の自由、句(言葉)の化(教え導く事) 太陽を拝む
※一を何と読むか、Uniと読んで、Univers(宇宙)とも考えたけれど、逸(隠れている/見えないもの)とした。
ほかでもありません。あなたのご好意を確保しておくこと、すくなくとも、あなたに忌避されないように用心することが、それです。あるいは、これがいちばん大事なことなのですが、あなたとお城とのつながりがなくなってしまわないように(そのつながりがつづいてくれたら、わたしたちも、あるいはそのおかげで生きていけるかもしれませんもの)わたしたちの力と経験を生かしてあなたを守ってあげることです。
☆あなたの親切に安心し、少なくともあなたに反感を持たれないように真(まことを)をしめすか、あるいはもっとも重要なことことですが、この小舟の勢力を防ぐための経験、それに関しての城(本当の死)とのつながりがあれば、たぶん、有益に生きることができるのです。