続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)跫音が。

2020-10-01 07:12:43 | 飯島晴子

   跫音が跫音を聞く寺の水仙

 奥深い山谷の寺である。雪が融け水仙が咲きだす早春、やっと人の訪ねてくる足音がする。あまりに深く静かな秘境の足音は谷に響いて跫音になって返ってくるようである。

 跫音はキョウ・オンと読んで、響、音。
 跫音はキョウ・オンと読んで、協力、隠。
 聞く寺はブン、ジと読んで、文、字。
 水仙はスイ・センと読んで、推、詮。
☆響く音、協(調子を合わせる)隠れた文。
 字を推しはかり、詮(明らかにする)。

 跫音はキョウ・オンと読んで、胸、隠。
 跫音はキョウ・オンと読んで、恐、怨。
 聞く寺はモン・ジと読んで、悶、自。
 水仙はスイ・センと読んで、衰、戦。
☆胸に隠した怖ろしい怨みに悶(もだえ苦しむ)。〈にもかかわらず〉
 自(ひとりでに)衰えていくことに戦(おののく)。

 


R.M『哲学者のランプ』②

2020-10-01 06:34:17 | 美術ノート

 背景は漆黒である。無、あるいは混沌・・・まず否定ありき、の世界だろうか。
 ロウソク(自身の根源的な思い、発露)はマグリット自身を強く照らしている。烈しい問いであり、疑惑である。何かを嗅ぎつける鼻は過敏に膨張し、彼の吸うパイプの中に差し込まれている。感性は自身のなかで答えを探すべく巡回する。

 ロウソクの仄かな灯りは増幅され強烈な陰翳を作っているが、曖昧さの回避、黒白の決着、解明への強い意志である。

 わたくしは暗闇の中でひっそり生きているが、思いは事のほか、深く強い。誰かに伝えたいというより、あくまで自身に向き合い自身の応えに執着している。自身から発し自身へと帰る世界は、他人に強要しないどころか解釈などでわたし自身に触れてほしくない。それほどに鋭敏かつ辛酸さを伴う影の部分なのである。

 作品は、わたし《マグリット》から離れ、自由に歩きだすように描いている。
 ひとつの寓意・・・万人共通の郷愁を誘う真理である。わたし自身はあくまでも闇の中の存在でありたい。


 写真は『マグリット』展・図録より


『注文の多い料理店』45.

2020-10-01 06:25:16 | 宮沢賢治

「あゝ、細かいとこまでよく気がつくよ。ところでぼくは早く何か喰べたいんだが、どうも斯うどこまでも廊下ぢゃ仕方ないね。」


☆再(かさねる)記は総て化(教え導く)自記である。
 試(試みること)を労(力を尽くして働き)解(分かる/悟る)詞(言葉)は法(神仏の教え)である。


『城』3507。

2020-10-01 06:11:42 | カフカ覚書

それに、この服は、上も下も思いのままに窄めたり、ゆるめたりすることができて、一着きりでありながら、いろんなふうに恰好を変えることができるのです。これが、この服の特別な長所で、じつはわたしの発明なんですの。


☆それに、これは上にも下にも閉めたりゆるめたりできるのです。なるほど先祖の小舟は、変わりやすい特殊な固有の作り事なのです。