続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)鯉の淵。

2020-10-29 07:05:38 | 飯島晴子

   鯉の淵百日眠らさるるかな

 鯉の淵?
 筑波嶺の峰より落つるみなの川恋ぞつもりで淵となるぬる(陽成院・後撰和歌集)を踏まえているのではないか。
 あなたへの恋で苦しみ長い月日を無為にしてしまった、という悔恨。

 鯉の淵はリ、エンと読んで、罵、怨。
 百日はヒャク・カと読んで、百、禍。
 眠らさるるはミンと読んで、民。
☆詈(悪口を言い)怨(うらめしく思う)百(たくさん)の禍(災害にあった)民(人々)。

 鯉の淵はリ・エンと読んで、理、援。
 百日はヒヤク・ジツと読んで、飛躍、実。
 眠らさるるはミンと読んで、見ん。
☆理(物事の筋道)の援(助け)で飛躍の実(内容)を見ん(見るだろう)。


R.M『前兆』

2020-10-29 06:40:18 | 美術ノート

   『前兆』

 洞窟からの眺望、わずかに林の緑が見える。つまり手前は現世/現実である。
 覗いた光景は草木も生えぬ岩山であり、鷲の頭部・羽ばたく翼の形を模している。偶然か、必然か。
 猛禽、空の王様である。空への畏敬の念、自由への羨望。

 この光景が『前兆』であるという。
 異空間への飛行、旅立ち、隔たる向こうへの移行。兆しは現実から垣間見た虚実の混沌である。山岳が飛行物体に変異することへの判定の是非が問われる。
 
「飛べ」という指令。
 洞窟(悩み・疑問・常識への反感・・・)からの脱出には大いなる不安と危険が伴うのではないか。踏み出せば谷底へ落ちていく。連絡通路、媒体はない隔絶の世界。
 しかし、あえてこの眺望を克服する強い意志を抱いている。
『前兆』は描き手を試している。自身を問うている。


 写真は『マグリット』展・図録より


『注文の多い料理店』65.

2020-10-29 06:31:51 | 宮沢賢治

 蓑帽子をかぶった専門の猟師が、草をざわざわ分けてやつてきました。
 そこで二人はやつと安心しました。


☆西に望(満月)の姿が潜んでいる。
 悶(もだえ苦しむ)霊(死者の魂)の旨(考え)は、総ての文のなかの字で案(考え)審(正しいかどうかを明らかにしている)。


『城』3527。

2020-10-29 06:19:15 | カフカ覚書

わたしは、四日間ですでに眼をかけてくださる人ができました。みなさんの眼つきを信用して間違いなければ、わたしは、ビールのジョッキを運んでいくとき、まるで友情の海のなかを泳いでいるようなものでした。


☆夜明け前にはすでに認められ、味方になってくれました。死の眺望を信頼し、実直な賢さから、快い無数の先祖の友人関係の中にいるようでした。