続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)青柚子の。

2020-10-16 07:16:57 | 飯島晴子

   青柚子の疵強運といふこと

 まだ青柚子のうちに既に強く疵が付いている。悲運であるけれど、条理を外す定めもあるかもしれない。

 青柚子はショウ・ユ・シと読んで、章、愉、斯。
 疵強はシ・キョウと読んで、詞、匡。
 運といふこと(運言事)はウン・ゲン・ジと読んで、運、現、字。
☆章を愉(楽しみ)、斯(この)詞(言葉)を匡(ただす)。
 運(巡り合わせ)が現れる字がある。

 青柚子はショウ・ジク・シと読んで、省、字句、詞。
 疵強はシ・ゴウと読んで、視、合。
 運といふこと(運言事)はウン・ゲン・ジと読んで、薀、現、弐。
☆省(注意して)字句の詞を視る。
 薀(たくわえて)現われる弐(二つ)がある。 


R.M『自由の入口で』③

2020-10-16 06:51:07 | 美術ノート

 言うまでもなくこの空間はマグリット自身、渾身の部屋である。一つ一つ重ねてきた究極の応えでもある。それらは等しい大きさで壁面に収められており、息がつまるくらいマグリットの真意が表明されている。

 白雲浮かぶ青空は、あくまで描かれたもので突き抜けるものではない。無窮の空に対する憧憬はぬぐい難くマグリットを引き寄せ、それは海底深い領域にも通じるものだと思う。
 平板に加工された板はマグリットの目に焼き付いて離れない《棺》であり、《死》を想定させるものである。
 裸身は生の証、欲望であり、単なる有機物質であるという諦念の提示である。
 林は自然、生の根幹を支えるものである。
 集合住宅の並んだ窓には、民衆の真意が隠されている。
 馬の鈴には、噂・伝説・主張・・・咽喉から発せられる混沌とした思考の暗喩がある。
 紙を折り畳んで刻まれた穴の連鎖、どこまでも続く生命体の連鎖、人間の悲しさであり、毅然とした叡智をも慎み隠している。
 炎の揺らぎ、情熱である。しかし、闘いに霧消していく虚しさをも秘めている。

 と、こんな風に一つ一つを勝手に解釈できる余地を残したリアル・・・それらを根幹から打ち消す砲台、総てを否定した所に真の自由があるのかもしれない。


 写真は『マグリット』展・図録より


『注文の多い料理店』56.

2020-10-16 06:42:30 | 宮沢賢治

「どつちでもいゝよ。どうせぼくらには、骨も分けてくれないんだ。」
「それはさうだ。けれどももしこゝへあいつらがはひつて来なかつたら、それはぼくらの責任だぜ。」


☆骨(物事の芯になる部分)の文は、語(言葉)に頼る。
 析(分けて)認(見分けること)である。


『城』3518。

2020-10-16 06:14:24 | カフカ覚書

なにひとつ失敗はありませんでした。ご亭主も、満足していました。最初の日こそ心配でしょっちゅう酒場の様子を見にきていましたが、後にはほんのときたまにしか顔を見せず、しまいにはなにもかにもわたしにまかせてしまいました。なにしろ、勘定はぴたりと合っていましたからね。


☆小舟に間違えた出来事は、主人も満足し最初の日は酒場(死の入口付近)をたえず心配していましたが、しまいにはわたしに自由に使わせてくれました。なぜなら、そこは孤独地帯でしたから。