続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

Re『武蔵野』272。

2011-04-27 06:39:12 | 国木田独歩
 大根の時節に近郊を散歩すると、これ等の細流のほとり、到る処で、農夫が大根の土を洗っているのを見る。

 大根時節近郊散歩等細流到処農夫大根土洗見

☆題(てーま)を混ぜる、字の説(はなし)。
 渾(色々なものが一つにとけあっているさま)の考え。武(武士)を悼む切なさを留めている地を書く。
 脳(中心となること)が転(ひっくりかえる)題(テーマ)の混じる図りごとが千(たくさん)現われる。

《かつて戦場であった武蔵野という地(場所)のことを書き、一方でその地を書くに到る心境、からくりを吐露している。》

『城』464。

2011-04-27 06:27:25 | カフカ覚書
「クラムの愛人ですって」と、Kは問いかえした。彼女はうなずいた。

 クラム/Klamms→Klan/氏族。
 愛人/Geliebte→Gelehrt/学問のある、常識。
 うなずいた/nickte→nickel/(民間信仰上の)水の精。

☆「氏族(先祖)の常識ですって」と、Kは言い、彼女はうなずいた。(「水の精」という暗示も)

『城』463。

2011-04-26 06:26:52 | カフカ覚書
と、ここで彼女は、無意識にからだをすこしのばして、いま話していることとなんの関係もない、例の勝ほこったような眼つきでまたもやKを見た。

 無意識に/unwillkulich→unwirklich/非現実的な。
 のばして/richtete→lichten/解明する。
 勝ほこったような/sieghafter・・・勝つ自信がある。
 眼つき/Blick→Blech/金、金ぴか。

☆と、ここで彼女は、先祖を少し非現実的に解明し、時折、何のつながりもない金(輝き)で勝つ自信を見せた。

儚く時は過ぎてゆき。

2011-04-25 06:36:06 | 漫画
 Tさんが転居していった後に来た若いご夫婦・・・赤ちゃんを抱っこして・・・《えっ、あの子がもう中学生なの》

 少しの戸惑いのあと・・・そう、もうわたしはそれだけ年を経ているんだもの・・・納得。

 いつか風のようにこの世を去る日も、そんなに遠くない。さみしいけど、しっかり歩いていくわ。
 しっかり自分の足で歩いていきたいわ。

『城』462。

2011-04-25 06:08:29 | カフカ覚書
「でもね」と、フリーダは、なだめるように言った。「あれは、笑う理由があったのよ。あなたは、わたしがクラムを知っているかっておたずねになったでしょ。だってわたしはー」

 なだめるように/versohnlich→Versohnungfest(ユダヤ教の)贖罪の祭。versonnen/深く物思いに沈んだ。
 笑う/Lachen→Rachen/復讐する。
 クラム/Klamm→Klan/氏族(同素観念によって結ばれた単系の親族集団)

☆「でもね」と、フリーダ(平和)は、深く物思いに沈んだように言った。「あれは復讐の理由があったのよ。あなたは氏族(先祖)を知っているかっておたずねになったでしょう。だってわたしはー」

Re『武蔵野』269。

2011-04-24 06:51:02 | 国木田独歩
流れは林の間をくねって出て来り、又た林の間に半円を描いて隠れて仕了う。

 流林間出来又林間半円描隠仕了

☆留(とどまる)燐(鬼火)が現われる。推(おしはかる)頼りの幽(死者の世界)。
 燐(鬼火、死者の魂)が現われるのを掩/かくし、平(閉じ込める)陰(暗い物陰)。
 詞(言葉)は両(二つ)である。