続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

大森静佳(私的解釈)冗長な。②

2022-04-26 04:07:40 | 大森静佳

 冗長な映画のような光来て春はあなたが庭そのもので

 冗長な映画のような光来て春はあなたが庭そのもので(冗長映画様光来春貴方庭其物)はジョウ・チョウ・エイ・カク・ヨウ・コウ・ライ・シュン・キ・ホウ・テイ・キ・ブツと読んで、常、調、覚、様、稿、頼、詢、奇、逢、綴、其、物。
☆常に調べ、営(仕事をする、こしらえる)。
 覚(感知する)様の稿、頼りにするのは詢(問うこと)である。
 奇(思いがけなく)逢(出会う)綴(つづり)、其の物である。

 冗長な映画のような光来て春はあなたが庭そのもので(冗長映画様光来春貴方庭其物)はジョウ・チョウ・エイ・カク・ヨウ・コウ・ライ・シュン・キ・ホウ・テイ・キ・ブツと読んで、畳、帳、営、書く、要、考、磊、竣、記、報、定、企、打つ。
☆畳(かさなる)帳(ノート)。
 営(こしらえて)書く要の考えは磊(小さなことには拘らないで)竣(終える)記であると報らせる。
 定(きまり)は企(くわだて)を打つ(述べること)である。

 冗長な映画のような光来て春はあなたが庭そのもので(冗長映画様光来春貴方庭其物)はジョウ・チョウ・エイ・カク・ヨウ・コウ・ライ・シュン・キ・ホウ・テイ・キ・ブツと読んで、穣、兆、頴、穫、様、幸、雷、瞬、祈、豊、態、喜、沸。
☆穣(よく実る)兆(きざし)の頴(穀物の穂先)、穫(取り入れ)の様は幸いである。
 雷が瞬(またたく)と祈る。
 豊かな態(ありさま)には喜びが沸く。

 


吉川宏志(私的解釈)なんで茶髪に。

2022-04-25 07:07:52 | 吉川宏志

 なんで茶髪にするのか分からないけれど大麦に似て娘は立てり

 なんで茶髪にするのか分からないけれど大麦に似て娘は立てり(何茶髪分大麦似娘立)はカ・サ・ハツ・フン・バク・ジ・ジョウ・リツと読んで、禍、査、発、憤、爆、示、剰、慄。
☆禍(災難)を査(調べる)と発(明らかになる)憤(いきどおり)が爆(はじけること)を示す。剰(多すぎるほど)に慄(恐れ戦いている)。

 なんで茶髪にするのか分からないけれど大麦に似て娘は立てり(何茶髪分大麦似娘立)はカ・チャ・ハツ・ブン・バク・ジ・ジョウ・リュウと読んで、歌、詐、初、文、漠、辞、常、流。
☆歌で詐(作りごとをいう)初めての文である。
 漠(つかみどころのない)辞(言葉)は、常に流(一か所に留まらない)。

 なんで茶髪にするのか分からないけれど大麦に似て娘は立てり(何茶髪分大麦似娘立)はカ・チャ・ハツ・フン・バク・ジ・ジョウ・リツと読んで、過、嗟、発、態、漠、事、状、立。
☆過(あやまち)を嗟(嘆く)。
 発(外に現れた)態(ありさま)を縛(戒める)。
 事の状(次第)は立(しっかり成り立つ)。


大森静佳(私的解釈)手をあてて。

2022-04-25 06:26:08 | 大森静佳

 手をあててきみの鼓動を聴いてからてのひらだけがずっとみずうみ

 手をあててきみの鼓動を聴いてからてのひらだけがずっとみずうみ(手当君鼓動聴手平湖)はシュ・トウ・クン・コ・ドウ・チョウ・シュ・ヘイ・コと読んで、須、頭、訓、個、導、帳、守、閉、己。
☆須(必要な)頭(物事の初め、いとぐち)を訓(教え導く)個(一つ一つ)がある。帳(ノート)は守(身から離さないように)閉ざす己(わたし)である。

 手をあててきみの鼓動を聴いてからてのひらだけがずっとみずうみ(手当君鼓動聴手平湖)はシュ・トウ・クン・コ・ドウ・チョウ・シュ・ヘイ・コと読んで、殊、統、訓、固、如何、調、手、標、蔽、固。
☆殊(異なるもの)を統(一すじにまとめ)訓(字句を解釈する)。
 固(はじめ)に如何(どのように)調べるのか。
 手(方法)の標(しるし)を蔽(見えないようにしている)固(あくまでも)。

 手をあててきみの鼓動を聴いてからてのひらだけがずっとみずうみ(手当君鼓動聴手平湖)はシュ・トウ・クン・コ・ドウ・チョウ・シュ・ヘイ・コと読んで、衆、悼、君、顧、慟、弔、衆、蔽、呼。
☆衆(大勢の人)の悼(死を悲しむ)君、顧(過去を省みて)慟(身もだえして悲しむ)。
 弔(死者を悼む)衆(人々)は蔽(見えないように=心の中)で呼びかけている。

※てのひらだけがずつとみずうみ(シュ・ヒョウ・コ)と読んで、主、漂、己。
 手をあててきみの鼓動を聴いてから、主(あなたのことばかり)を漂(思い浮かべている)己(わたし)です。


大森静佳(私的解釈)冗長な。

2022-04-25 05:55:10 | 大森静佳

 冗長な映画のような光来て春はあなたが庭そのもので

 春はあなたが庭そのもので冗長な映画のような光が来た、ということ。

 冗長な映画のような…間延びして長閑な、それでいて普通ではない空気の幻惑。
 春は、春のときめき、性の目覚め、性への高揚、それはあなたがわたしを包囲し優しく戸惑わせるもの。あなたはわたしにやってきて人生の無駄(有意義)を教えた。

 いつまでも続いて欲しい、この眩暈を伴う光。あなたがわたしに忍び込んだ春、庭そのもののようにわたしを抱きしめている。


『飯島晴子』(私的解釈)卯の花の。

2022-04-24 14:16:21 | 飯島晴子

   卯の花の老いて久しき空のいろ

 卯の花の老いて久しき空のいろ(卯花老久空色)はボウ・カ・ロウ・キュウ・クウ・シキと読んで、膨、貨、浪、窮、空、式。
☆膨(ふくらむ)貨(お金)の浪(むだ)で窮(行き詰まって身動きできない)のは空(虚しい)式(やり方)である。

 卯の花の老いて久しき空のいろ(卯花老久空色)はボウ・カ・ロウ・キュウ・クウ・シキと読んで、防、禍、労、杞憂、食う、拭。
☆防(あらかじめ用心する)禍(災難)の労(ほねおり)。
 杞憂(取り越し苦労)を食う(小ばかにする)ことを拭う。

 卯の花の老いて久しき空のいろ(卯花老久空色)はボウ・カ・ロウ・キュウ・クウ・シキと読んで、暴、苛、老、朽、空、識。
☆暴(不当な)苛(惨さ)、老(年を取ると)朽(古くなって駄目になる)。
 空(虚しさ)を識る。


『飯島晴子』(私的解釈)樹はふかく。

2022-04-24 13:38:34 | 飯島晴子

   樹はふかく川を隠せり源信忌

 樹はふかく川を隠せり源信忌はジュ・シン・セン・イン・ゲン・シン・ヒと読んで、寿、心、宣、隠、厳、親、披。
☆寿(長命を祝う)心を宣(のべる)。
 隠れた厳しさを親(身内)が披(打ち明ける)。

 樹はふかく川を隠せり源信忌はジュ・シン・セン・イン・ゲン・シン・ヒと読んで、授、娠、詮、胤、厳、神、秘。
☆授(さずかる)娠(妊娠)を詮(明らかにする)。
 胤(血筋)の厳(おごそか)、神(人智では計り知れない)秘である。

 樹はふかく川を隠せり源信忌はジュ・シン・セン・イン・ゲン・シン・ヒと読んで、需、芯、選、引、言、信、批。
☆需(必要とする)芯(物の中心)を選び引(導く)言(言葉)を信じて批(是非を判定する)。

 


吉川宏志(私的解釈)ここにいたら。

2022-04-24 07:45:56 | 吉川宏志

 ここにいたら苛々すると子は去りぬ小さな池だった四人暮らしは

 ここにいたら苛々すると子は去りぬ小さな池だった四人暮らしは(此処居苛苛子去小池四人暮)はシ・ショ・キョ・カ・カ・シ・キョ・ショウ・チ・シ・ジン・ボと読んで、詞、庶、挙、加、何、詞、許、章、致、詞、腎、簿。
☆詞(言葉)の庶(もろもろ)を挙(企て)加える何かの詞(言葉)を許(認める)章である。
 致(行き着かせる)詞(言葉)の腎(かなめ)は簿(ノート)にある。

 ここにいたら苛々すると子は去りぬ小さな池だった四人暮らしは(此処居苛苛子去小池四人暮)はシ・ショ・キョ・カ・カ・シ・キョ・ショウ・チ・シ・ジン・ボと読んで、死、処、嘘、禍、苛、死、拒、生、知、自、尽、墓。
☆死処(死んだ場所)を嘘(嘆く)。
 禍(不幸)による苛(惨い)死を拒み、生きることを知(感じ取る)。
 自尽(自殺をした人)の墓。(の前で)

 ここにいたら苛々すると子は去りぬ小さな池だった四人暮らしは(此処居苛苛子去小池四人暮)はシ・ショ・キョ・カ・カ・シ・キョ・ショウ・チ・シ・ジン・ボと読んで、資、署、過、貨、始、去、商、質、視、腎、模。
☆資(元手)の署(割り当て)の過(行き過ぎる)貨(お金)で始めると、去(失くしてしまう)。
 商う質(内容)を視(気をつけて見ると)尽(すべて)模(手探り)だった。


大森静佳(私的解釈)おまえはまだ。②

2022-04-24 07:13:08 | 大森静佳

 おまえはまだ手紙を知らぬ切手のよう街の灯りに頬をさらして

 おまえはまだ手紙を知らぬ切手のよう街の灯りに頬をさらして(前未手紙知切手様街灯頬晒)はゼン・ミ・シュ・シ・チ・セツ・シュ・ヨウ・ガイ・トウ・キョウ・サイと読んで、全、三、趣、詞、置、設、主、要、我意、問う、協、采。
☆全て三つの趣((狙い)があり、詞(言葉)を置(すえ)設(もうけてある)。
 主(中心的な)要(かなめ)の我意を問うことであり、協(力を合わせて)采(選び取る)。

 おまえはまだ手紙を知らぬ切手のよう街の灯りに頬をさらして(前未手紙知切手様街灯頬晒)はゼン・ビ・シュ・シ・チ・セツ・シュ・ヨウ・ガイ・トウ・キョウ・サイと読んで、然、備、須、試、質、接、趣、容、蓋、答、供、再。
☆然(状態)は備えてあり須(必要とする)試みの質(内容)を接(つなぐ)趣(狙い)である。
 容(収めて)蓋(おおう)答えを供(述べ)再(重ねていく)。

 おまえはまだ手紙を知らぬ切手のよう街の灯りに頬をさらして(前未手紙知切手様街灯頬晒)はゼン・ミ・シュ・シ・チ・セツ・シュ・ヨウ・ガイ・トウ・キョウ・サイと読んで、善、美、衆、視、恥、説、取、様、慨、蕩、胸、救。
☆善は美しい。
 衆(大勢の人)を視(注意して見る)と、恥ずかしい説(考え)を取る様があり、慨(嘆く)。
 蕩(すっかり失くす、払い除いたなら)胸(心の中)は救われる。


大森静佳(私的解釈)梅林を。

2022-04-23 10:42:45 | 大森静佳

 梅林を駆ければおまえ戦火とは濡れているあの日のことですか

 梅林を駆ければおまえ戦火とは濡れているあの日のことですか(梅林駆前戦火濡日事)はバイ・リン・ク・ゼン・セン・カ・ジュ・キョ・ジツ・ジと読んで、倍、輪、句、然、宣、歌、需、拠、昵、字。
☆倍(同じ数を二度、または何度か加える)輪(順番に回る)句(言葉)の然(状態)があると宣(知らせる)歌がある。
 需(必要な)拠(より所)は昵(慣れ親しむ)字にある。

 梅林を駆ければおまえ戦火とは濡れているあの日のことですか(梅林駆前戦火濡日事)はバイ・リン・ク・ゼン・セン・カ・ジュ・キョ・ジツ・ジと読んで、媒、倫、倶、膳、加、挙、昵、事。
☆媒(なかだち)の倫(仲間)と倶(ともに)膳(料理)の加(仲間に入る)、挙(すべて)昵(近づく、慣れ親しむ)事である。

 梅林を駆ければおまえ戦火とは濡れているあの日のことですか(梅林駆前戦火濡日事)はバイ・リン・ク・ゼン・セン・カ・ジュ・キョ・ジツ・ジと読んで、賠、吝、苦、漸、潜、苛、呪、拒、実、自。
☆賠(償う)悋(やきもち)は苦しい。
 漸(ようやく)潜(心を落ち着かせ)苛(惨い)呪(のろい)を拒(拒む)実(まこと)の自(わたくし)になった。

 梅林を駆ければ(梅林駆)はバイ・リン・クと読んで、賠、林、苦。
 戦火はセン・カと読んで、戦禍。
☆賠(欠損を補う)林(集まり)の苦(苦境)、あなた戦禍とは泣いているあの日のことですか。


M『旅の想い出』

2022-04-23 07:33:32 | 美術ノート

   『旅の想い出』

 旅とは何だろう、地球、人が生きた時代を旅と呼んでいるのではないか。

 不明なほど遠い未来、すでに想い出は石化している。
 石に残る歴史の存在証明。人の心(精神)の総まとめの一幕がここに在る。

 本を脇に抱え人智を表す着衣の人間。共同社会における経済の循環、組織の中の順列、強きものであるライオン、テーブルの上の果実、ロウソクの仄かな灯り、壁に掲げられた塔の廃屋、終末である。

 すべては宇宙時間の中の旅に過ぎなかったのだろうか。地球という岩石に刻まれた幻、石化は幻想に過ぎない。
 わたくし(マグリット)の答え(総決算)も、笑止、狭い陋屋に閉じ込められた一枚のスケッチと化している。存在の重みは、単に石に刻まれた元素が証明しうるとして、旅は移動であり、留まらぬゆえに旅なのである。

 写真は『マグリット』展・図録より