続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)うしろから。

2022-04-23 07:08:20 | 飯島晴子

   うしろからいぼたのむしと教へらる

 うしろからいぼたのむしと教へらる(後水蠟虫教)はゴ・スイ・ロウ・チュウ・キョウと読んで、午、睡、老、酎、況。
☆午睡(昼寝)の老(老人)酎(酒を飲んだ)況(様子)である。

 うしろからいぼたのむしと教へらる(後水蠟虫教)はゴ・スイ・ロウ・チュウ・キョウと読んで、語、推、漏、衷、供。
☆語を推しはかると漏れる。衷(心のなか)を供(述べている)。

 うしろからいぼたのむしと教へらる(後水蠟虫教)はゴ・スイ・ロウ・チュウ・キョウと読んで、更、炊、労、厨、協。
☆更(新しくした)炊(煮炊きをし)労(力を尽くして働く)厨(台所)、協(調子がまとまる、叶う)。

 うしろからいぼたのむしと教へらる(後水蠟虫教)はゴ・スイ・ロウ・チュウ・キョウと読んで、恒、遂、労、知友、強。
☆恒に遂(物事をやりとげ)を労(力を尽くして働く)知友は強い(勢いがある、力がある)。


大森静佳(私的解釈)おまえはまだ。

2022-04-23 06:01:08 | 大森静佳

 おまえはまだ手紙を知らぬ切手のよう街の灯りに頬をさらして

 おまえは、相手を掌握しているような物言いである。
 まだ・・・は現時点から先の未来を指す。
 手紙を知らぬ切手のよう=おまえ。もちろん切手が手紙を知る由もないが、手紙に出会わない前ということか。
 手紙には通達すべき内実があるが、切手は郵送のためのツールであって存在理由は希薄である。手渡しであれば不要でさえある。

 街の灯りに頬をさらして…人工の光り、即ち社会の騒めきであり、おまえは衆目を集めてはいるが晒されているに過ぎず、本当の内なる輝きではないのではないか。あの孤立した切手の不明な用途のように。
 闇の中にいるおまえ、おまえはわたくしである。まだ…この不確定な関係性の闇を脱することは出来ないが、まだ、未来の時間がある事を信じ、未来と対峙している。


『飯島晴子』(私的解釈)卯月なり。

2022-04-22 07:28:08 | 飯島晴子

   卯月なり蔵いつぱいの白せんべい

 卯月なり蔵いつぱいの白せんべい(卯月也蔵一杯白煎餅)はボウ・ガツ・ヤ・ゾウ・イチ・ハイ・ハク・セン・ヘイと読んで、望、月、也、象、一、拝、吐く、鮮、平。
☆望月(陰暦十五夜の月)也。
 象(目に見える形)を一(もっぱら)拝むと吐く。
 鮮やかで平(おだやか)である。

 卯月なり蔵いつぱいの白せんべい(卯月也蔵一杯白煎餅)はボウ・ガツ・ヤ・ゾウ・イツ・ハイ・ハク・セン・ヘイと読んで、剖、合、也、造、佚、俳、吐く、遷、蔽。
☆剖(分けて)合(一つにあわせる)也。
 造(作ること)を佚(楽しむ)俳(面白味)があると吐く。
 遷(移り変わる事)を蔽(見えなくしている)。

 卯月なり蔵いつぱいの白せんべい(卯月也蔵一杯白煎餅)は)はボウ・ガツ・ヤ・ゾウ・イツ・ハイ・ハク・セン・ヘイと読んで、昴、合、也、像、逸、肺、迫、閃、併。
☆昴は合(一つにあわせたもの)也。
 像(すがた)は逸(優れており)肺(心の中)に迫る。
 閃(きらりと光る)のは併(合わさっているから)である。


吉川宏志(私的解釈)秋陽さす。

2022-04-22 06:19:46 | 吉川宏志

 秋陽さす時計台とも見比べて腕の時計に人を待ちおり

 秋陽さす時計台とも見比べて(秋陽差時計台見比)はシュウ・ヨウ・サ・ジ・ケイ・タイ・ケン・ヒと読んで、柊、葉、沙、示、形、態、険、飛。
 腕の時計に人を待ちおり(腕時計人待居)はワン・ジ・ケイ・ジン・タイ・キョと読んで、腕、示、荊、尽、退、寄与。
☆柊の葉は沙(悪いものを取り除くこと)を示(教える)。
 形の態(様子)が険(とげとげしいことから)飛(架空)の腕(能力)で示(人に知られる)荊(棘のある低木)である。
 尽(すべて)を退けることに寄与(貢献)している。

 秋陽さす時計台とも見比べて(秋陽差時計台見比)はシュウ・ヨウ・サ・ジ・ケイ・タイ・ゲン・ヒと読んで、師友、様、査、痔、経、大、厳、疲。
 腕の時計に人を待ちおり(腕時計人待居)はワン・ジ・ケイ・ジン・タイ・キョと読んで、湾、事、傾、甚、体、踞。
☆師友の様を査(調べると)痔であるらしい。
 経(つねに)大(たいへん)厳(激しく)疲れ、湾(弓なりに曲がる)事の傾きが甚(はなはだひどく)体は踞(うずくまる)。

 秋陽さす時計台とも見比べて(秋陽差時計台見比)はシュウ・ヨウ・サ・ジ・ケイ・タイ・ケン・ヒと読んで、襲、鷹、詐、治、計、退、賢、避。
 腕の時計に人を待ちおり(腕時計人待居)はワン・ジ・ケイ・ジン・タイ・キョと読んで、one、自、警、尽、退、去。
☆襲う鷹を詐(騙して)治める計(もくろみ)がある。
 退(後へ下がること)が賢く避(難を避ける)one(一番)であり、自ら警(注意して)尽(すべて)退去することである。


『飯島晴子』(私的解釈)疾風に。

2022-04-21 07:39:13 | 飯島晴子

   疾風に大きい鶯飼ってゐる

 疾風に大きい鶯飼ってゐる(疾風大鶯飼居)はシツ・フ・タイ・オウ・シ・キョと読んで、疾、怖、頽、翁、死、嘘。
☆疾(やまい)は怖(こわい)。
 頽(衰える)翁(老人)は死を嘘(嘆く)。

 疾風に大きい鶯飼ってゐる(疾風大鶯飼居)はシツ・フ・タイ・オウ・シ・キョと読んで、質、普、代、追う、詞、挙。
☆質(内容)を普く代(入れ替えて)追うと、詞(ことば)の挙(企て)がある。

 疾風に大きい鶯飼ってゐる(疾風大鶯飼居)はシツ・フ・タイ・オウ・シ・キョと読んで、膝、腐、体、負う、支、去。
☆膝に腐(心を痛めている)。
 体に負う(こうむる)支えが去(なくなるから)。


吉川宏志(私的解釈)曲がり家は。

2022-04-21 06:10:29 | 吉川宏志

 曲がり家は曲がるところに闇を生むそこにねむりし女のからだ

 曲がり家は曲がるところに闇を生む(曲家曲所闇生)はキョク・カ・キョク・ショ・アン・ショウと読んで、曲、過、極、諸、闇、傷。
 そこにねむしり女のからだ(其処眠女身体)はキ・ショ・ミン・ジョ・シン・タイと読んで、危、処、民、叙、請、態。
☆曲(ただしくない)過(あやまち)の極(行き着くところ)の諸(多く)は闇(愚か)である。
 傷(心を痛める悲しみ)を危(脅かすこと)を処(取り捌くように)と民(民事)に叙べ、請(頼む)態(有様)がある。

 曲がり家は曲がるところに闇を生む(曲家曲所闇生)はキョク・カ・キョク・ショ・アン・ショウと読んで、局、禍、極、諸、闇、招。
 そこにねむりし女のからだ(其処眠女身体)はキ・ショ・ミン・ジョ・シン・タイと読んで、希、緒、民、助、辛、耐。
☆局(当面している事態や情勢)の禍(不幸・災難)は極めて諸(多く)の闇(不安)を招く。
 希(のぞみ)の緒(いとぐち)は民(一般の人)の助けで辛さを耐(もちこたえる)。

 曲がり家は曲がるところに闇を生む(曲家曲所闇生)はキョク・カ・キョク・ショ・アン・ショウと読んで、局、歌、極、諸、諳、唱。
 そこにねむりし女のからだ(其処眠女身体)はキ・ショ・ミン・ジョ・シン・タイと読んで、喜、庶、民、新、待。
☆局(放送局)の歌は極めて諸(多く)が諳(そらんじて/空で覚えて)唱(歌われ)喜ばれている。
 庶民は自余(ことのほか)新しいものを待っている。

 曲がり家は曲がるところに闇を生む(曲家曲所闇生)はキョク・ケ・キョク・ショ・アン・ショウと読んで、極、異、極、諸、暗、招。
 そこにねむりし女のからだ(其処眠女身体)はキ・ショ・ミン・ジョ・シン・タイと読んで、奇、初、眠、深、体。
☆極める異(普通でないさま)を極(やりつくす)。
 暗(秘か)に招く奇(不思議な)初め(処/処女)、深(奥深い)体である。

 


『飯島晴子』(私的解釈)樹の下に。

2022-04-20 07:19:28 | 飯島晴子

   樹の下に俤ありて氷張る

 樹の下に俤はジュ・カ・イと読んで、樹海。
 ありて氷張る(有氷張)はユウ・ヒョウ・チョウと読んで、誘、漂、弔。
☆樹海は誘う、漂よう弔(死者への弔い)を。

 樹の下に俤はジュ・カ・イと読んで、樹、花、萎。
 ありて氷張る(有氷張)はユウ・ヒョウ・チョウと読んで、憂、漂、凋。
☆樹の花が萎れると、憂いが漂い凋(生気を失い衰える)。

 樹の下に俤はジュ・カ・イと読んで、呪、禍、畏。
 ありて氷張る(有氷張)はユウ・ヒョウ・チョウと読んで、誘、憑、兆。
☆呪(のろう)禍(不幸、災い)は畏(怯え)を誘う。
 憑(乗り移る)兆(きざし)がある。

 樹の下に俤はジュ・カ・イと読んで、需、貨、為。
 ありて氷張る(有氷張)はユウ・ヒョウ・チョウと読んで、融、費用、頂。
☆需(必要とする)貨(お金)の為に融(流通する)費用を頂く。


吉川宏志(私的解釈)亡き人は。

2022-04-20 06:30:42 | 吉川宏志

 亡き人はここに来ますよ 火のついたときだけでる小さな池に

 火のついたとき(火点時)はカ・テン・ジと読んで、化、天、示。
 でる小さな池に(出小池)はスイ・ショウ・チと読んで、眠、招、致。
☆亡き人はここに来ますよ 化(教え導く)の天が示す眠りの招致。

 亡き人はここに来ますよ(亡人此処来)はボウ・ニン・シ・ショ・ライと読んで、謀、認、詞、書、磊。
 火のついたとき(火点時)はカ・テン・ジと読んで、加、添、事。
 でる小さな池に(出小池)はスイ・ショウ・チと読んで、遂、章、置。
☆謀(企て)を認(見分ける)詞(言葉)を書く。
 磊(小さなことには拘らない)で加(その上に重ねるもの)を添(付け加える)事を遂(やりとげる)章を置く。

 亡き人はここにきますよ(亡人此処来)はボウ・ジン・シ・ショ・ライと読んで、貿、尽、試、緒、頼。
 火のついたとき(火点時)はカ・テン・ジと読んで、加、展、辞。
 でる小さな池に(出小池)はスイ・ショウ・チと読んで、推、仕様、致。
☆貿(交換)を尽(ことごとく)試(こころみる)。
 緒(いとぐち)を頼りにして加え、展(物事を繰り広げる)。
 辞(言葉)で推しはかる仕様(やり方)で致(いきつかせる)。

 亡き人はここに来ますよ(亡人此処来)はボウ・ジン・シ・ショ・ライと読んで、防、腎、視、処、磊。
 火のついたとき(火点時)はカ・テン・ジと読んで、化、転、恃。
 でる小さな池に(出小池)はスイ・ショウ・シツと読んで、推、承、質。
☆防(備えた)腎(要)を視(よく見て)処(とりさばく)。
 磊(小さなことにはこだわらないで)化(形、性質を変えて別のものになる)で転(物事が移り変わること)を恃(たよりにする)。
 推しはかると、承(受け継ぐ)質(内容)がある。


『飯島晴子』(私的解釈)蛇のこゑ。

2022-04-19 07:29:07 | 飯島晴子

   蛇のゑ髪はあかるくなりにけり

 蛇のこゑ(蛇声)はジャ・セイと読んで、蛇、棲。
 髪はあかるくなりにけり(髪明為)はハツ・メイ・イと読んで、発、明、畏。
☆蛇が棲み、発(外に現れると)明らかに畏(脅える)。

 蛇のこゑ(蛇声)はジャ・ショウと読んで、邪、商。
 髪はあかるくなりにけり(髪明為)はハツ・メイ・イと読んで、発、迷、威。
☆邪(よこしまな)商いが発(盛んになると)迷(判断が付きかねる)威(恐れ)がある。

 蛇のこゑ(蛇声)はジャ・ショウと読んで、邪、訟。
 髪はあかるくなりにけり(髪明為)はハツ・メイ・イと読んで、撥、命、為。
☆邪(不正)の訟(訴え)を撥(調整する)命(命令)を為(出す)。

 蛇のこゑ(蛇声)はジャ・セイと読んで、邪、世。
 髪はあかるくなりにけり(髪明為)は撥、明、移。
☆邪(正しくない)世(世の中、社会)を撥(はねかえし)明(物を見分ける能力)で移(変えていく)。


吉川宏志(私的解釈)拾い終え。

2022-04-19 06:34:09 | 吉川宏志

 拾い終え去りゆくときに黒ぐろと棺の釘は焼け残りたり

 拾い終え去りゆくとき(拾終去行時)はジュウ・シュウ・キョ・コウ・ジと読んで、柔、師友、寄与、考、事。
 黒ぐろと棺の釘(黒黒棺釘)はコク・コク・カン・テイと読んで、古句、克、観、訂。
 焼け残りたりはショウ・ザンと読んで、章、竄。
☆柔(おだやかな)師友の寄与(貢献)、考(思いめぐらす)事(務め)がある。
 古句を克(十分)に観(よく見て)訂(文字文章の誤りを正し)章を竄(文字・文章を変える)。

 拾い終え去りゆくとき(拾終去行時)はジュウ・シュウ・キョ・コウ・ジと読んで、十、終、去、講、自。
 黒ぐろと棺の釘(黒黒棺釘)はコク・コク・カン・テイと読んで、告、哭、憾、態。
 焼け残りたりはショウ・ザンと読んで、焦、惨。
☆十(すべて)終わったと去(立ちさる)講(はなし)を自ら告げ哭(大声で泣く)。
 憾(残念に思う)態(ありさま)には焦(いらだち)と惨めさがあった。

 拾い終え去りゆくとき(拾終去行時)はジュウ・シュウ・キョ・コウ・ジと読んで、獣、襲、拒、考、事。
 黒ぐろと棺の釘(黒黒棺釘)はコク・コク・カン・テイと読んで、酷、放く、喚、態。
 焼け残りたりはショウ・ザンと読んで、傷、残。
☆獣(けもの)は襲いかかるので拒(寄せ付けない)考えである。
 事(できごと)は酷(容赦なく厳しい)と放く。
 喚(大声を出しわめく)態(ありさま)は傷(心を痛める)残(惨さ)がある。