バーナンキ米FRB議長が米上院銀行委員会で証言し、景気が沈静化すればインフレ圧力を抑えることができる。また、過去継続実施してきた利上げが景気に遅行効果をもたらし景気減速を助けると発言した。
一方、米商務省は、6月米消費者物価指数で食料とエネルギーを除いた、俗に言うコアインフレ率が4ヶ月連続増加し、0.3%上昇したと発表し、米国のインフレ継続を裏付けた。
イスラエルによるパレスチナ空爆で犠牲者が増え続けていると連日報道されている。ただ、紛争は今週末までに収束するとのロンドンからの観測があるとWSJ紙は紹介している。
バーナンキ発言は、インフレ継続の情報も戦乱づづく中東紛争もほぼ完全にかき消したようだ。8月8日開催予定の次回FOMCの会合で利上げ見送りの可能性をバーナンキ議長は示唆したとマーケットははしゃいでいる。NYダウは前日比212ドル高、ハイテク株指数ナスダック、S&P500種平均株価、小型株指数ラッセル2000株価共に値上がりした。
WSJ紙によれば、バーナンキ発言を好感し、ブラジル株4.5%、メキシコ株5.2%、欧州株2.7%、米国を除く世界株価指数2%それぞれ値上がりしたと報じている。
バーナンキ発言を受けて米債券相場は値上がりした。10年物国債利回りは一挙に5.05%へ低下した。一方、NY為替市場は、利上げ打ち止めの可能性を評価して、ドルの金利差優位が縮小すると読み、1ユーロ=1.2608ドル、1ドル=116.78円とドルが売られた。
NY原油先物(WTI)相場は、米ガソリン在庫の増加とイスラエル・パレスチナ紛争は戦争にまで発展せず、世界の原油供給に大きなダメージを与えないと読み、小幅値下がりのバレル73ドル近辺での落ち着いた取引で終始したとWSJ紙は報じている。
ドルが売られると、それを写す鏡のように、金相場はオンス13ドル値上がりし、642ドルで取引された。
NYダウの急反発は、バーナンキ発言がいかに大きなインパクトを与えたかを知らしめる結果になった。こうも変わるものかと思うが、相場は人の心の鏡でもあることも証明した。
2006年は米中間選挙の年だ。2年先の米大統領選挙も見据えて、利上げ継続で米景気をオーバーキルに追い込み難いのかもしれない。原油相場がこのまま沈静化するとも思えない。バーナンキ発言にはしゃぎ過ぎの感は否定できない。ご祝儀はいただくとして、どこまでも自己責任である。シートベルトだけはしっかり締めて運転した方がよさそうだ。(了)
江嵜企画代表・Ken
一方、米商務省は、6月米消費者物価指数で食料とエネルギーを除いた、俗に言うコアインフレ率が4ヶ月連続増加し、0.3%上昇したと発表し、米国のインフレ継続を裏付けた。
イスラエルによるパレスチナ空爆で犠牲者が増え続けていると連日報道されている。ただ、紛争は今週末までに収束するとのロンドンからの観測があるとWSJ紙は紹介している。
バーナンキ発言は、インフレ継続の情報も戦乱づづく中東紛争もほぼ完全にかき消したようだ。8月8日開催予定の次回FOMCの会合で利上げ見送りの可能性をバーナンキ議長は示唆したとマーケットははしゃいでいる。NYダウは前日比212ドル高、ハイテク株指数ナスダック、S&P500種平均株価、小型株指数ラッセル2000株価共に値上がりした。
WSJ紙によれば、バーナンキ発言を好感し、ブラジル株4.5%、メキシコ株5.2%、欧州株2.7%、米国を除く世界株価指数2%それぞれ値上がりしたと報じている。
バーナンキ発言を受けて米債券相場は値上がりした。10年物国債利回りは一挙に5.05%へ低下した。一方、NY為替市場は、利上げ打ち止めの可能性を評価して、ドルの金利差優位が縮小すると読み、1ユーロ=1.2608ドル、1ドル=116.78円とドルが売られた。
NY原油先物(WTI)相場は、米ガソリン在庫の増加とイスラエル・パレスチナ紛争は戦争にまで発展せず、世界の原油供給に大きなダメージを与えないと読み、小幅値下がりのバレル73ドル近辺での落ち着いた取引で終始したとWSJ紙は報じている。
ドルが売られると、それを写す鏡のように、金相場はオンス13ドル値上がりし、642ドルで取引された。
NYダウの急反発は、バーナンキ発言がいかに大きなインパクトを与えたかを知らしめる結果になった。こうも変わるものかと思うが、相場は人の心の鏡でもあることも証明した。
2006年は米中間選挙の年だ。2年先の米大統領選挙も見据えて、利上げ継続で米景気をオーバーキルに追い込み難いのかもしれない。原油相場がこのまま沈静化するとも思えない。バーナンキ発言にはしゃぎ過ぎの感は否定できない。ご祝儀はいただくとして、どこまでも自己責任である。シートベルトだけはしっかり締めて運転した方がよさそうだ。(了)
江嵜企画代表・Ken