G7東京会議後はじめてのNY市場の動向が注目されたが、アジア株安、世界最大手保険AIGの欠損発表などの悪材料を消化して、引けにかけて値を戻し、先週末比57ドル高、12,240ドルで取引を終了した。
NY外国為替市場では、G7会合の後、ECB(欧州中央銀行)、トリシェ総裁のタカ派的発言を受けて、対ドルでややユーロが買われ、1ユーロ=1.4520ドルで取引された。ドルは対円でも小幅売られ、1ドル=106.97円前後で取引された。
トリシエ総裁は、「コンパスの針は一本である。二本はない。物価安定に対する信頼を得ることが全てである」と話したとWSJ紙が紹介している。米国は昨年9月以降、FFレートを2.25%下げ、3.0%とした。カナダ、英国は米国に追随した。金融不安が消えない米国に至っては、米FRBは3月18日のFOMC会合で追加利下げの観測が出ている。
トリシエ総裁に限らず、必ずしも世界の金融当局の足並みがそろっていないことを示す記事がWSJ紙に出ていた。豪州中央銀行は、2月11日、「景気の下振れリスクは認められない。一方、インフレリスクが残っている。引き締め政策が必要である」と発表した。
アナリストによれば、3月4日開催の豪州中央銀行、政策決定会合で、過去最高の7.25%へさらに0.25%利上げを示唆したと解説している。ところ変われば、品変わる。金融不安に揺れる米国、資源高で潤う豪州との好対照を象徴するような動きである。
資源といえば原油である。NY原油先物相場は、ヴエネズエラ、チャべス大統領が、エクソンが政府資産凍結の動きに出れば、米国向けの原油輸出を止めると発言したこと、ナイジエリアのダッチシエル油田でのストの長期化から、供給不安を材料に値を上げ、バレル93.58ドルで取引された。
2月11日付けのWSJ紙によると、Goldman Sachsのアナリストが、対顧客レポートの中で、世界の原油需要の40%を供給するOPEC内でタイトな状態が続く。その一方で、米国の金融緩和政策に加えて、開発途上国での旺盛な消費から、年末にかけて、バレル105ドルに向かうと指摘していると紹介していた。
ドルの反面教師である、金相場は、NY先物市場で、ドル先安を見越した動きから、オンス4.50ドル上げ、926ドルで取引された。プラチナ、パラジウムは共に最高値を更新した。
トウモロコシ、小麦、大豆も史上最高値を更新している。
日本は資源輸入国である。政治家は,真摯に、日本国民に具体的な展望を示すべきだ。(了)
NY外国為替市場では、G7会合の後、ECB(欧州中央銀行)、トリシェ総裁のタカ派的発言を受けて、対ドルでややユーロが買われ、1ユーロ=1.4520ドルで取引された。ドルは対円でも小幅売られ、1ドル=106.97円前後で取引された。
トリシエ総裁は、「コンパスの針は一本である。二本はない。物価安定に対する信頼を得ることが全てである」と話したとWSJ紙が紹介している。米国は昨年9月以降、FFレートを2.25%下げ、3.0%とした。カナダ、英国は米国に追随した。金融不安が消えない米国に至っては、米FRBは3月18日のFOMC会合で追加利下げの観測が出ている。
トリシエ総裁に限らず、必ずしも世界の金融当局の足並みがそろっていないことを示す記事がWSJ紙に出ていた。豪州中央銀行は、2月11日、「景気の下振れリスクは認められない。一方、インフレリスクが残っている。引き締め政策が必要である」と発表した。
アナリストによれば、3月4日開催の豪州中央銀行、政策決定会合で、過去最高の7.25%へさらに0.25%利上げを示唆したと解説している。ところ変われば、品変わる。金融不安に揺れる米国、資源高で潤う豪州との好対照を象徴するような動きである。
資源といえば原油である。NY原油先物相場は、ヴエネズエラ、チャべス大統領が、エクソンが政府資産凍結の動きに出れば、米国向けの原油輸出を止めると発言したこと、ナイジエリアのダッチシエル油田でのストの長期化から、供給不安を材料に値を上げ、バレル93.58ドルで取引された。
2月11日付けのWSJ紙によると、Goldman Sachsのアナリストが、対顧客レポートの中で、世界の原油需要の40%を供給するOPEC内でタイトな状態が続く。その一方で、米国の金融緩和政策に加えて、開発途上国での旺盛な消費から、年末にかけて、バレル105ドルに向かうと指摘していると紹介していた。
ドルの反面教師である、金相場は、NY先物市場で、ドル先安を見越した動きから、オンス4.50ドル上げ、926ドルで取引された。プラチナ、パラジウムは共に最高値を更新した。
トウモロコシ、小麦、大豆も史上最高値を更新している。
日本は資源輸入国である。政治家は,真摯に、日本国民に具体的な展望を示すべきだ。(了)