日本では、自国通貨が紙切れになることを実際に経験した世代が、次々、鬼籍へ移られるのでピント来ない人が多いが、欧米では根強く残っている。NY外国為替市場で、2月21日、ドルが対ユーロで売られ、1ユーロ=1.4824ドルまで値下がりした。対ユーロで史上最安値は1ユーロ=1.4968ドルだから、髪の毛一本のところまで来ている。
2月21日、NY市場で、金相場が、一時、オンス957ドルまで急騰、あと利益確定売りが出て、946ドルで取引を終了した。プラチナも金同様に値を上げ、オンス48ドル上げ、2,188ドルで取引を終了した。
NY原油先物市場では、2日続きでバレル100ドルを越えたが、目標達成感から、在庫急増を口実に売られ、WTI(軽質油)は98ドル台、ブレント(重質油)は96ドル台で取引された。ペーパーマネー(紙幣)に対する不信感から、投機資金が、金や原油など現物市場へ流れてきている証拠である。
NY株式市場では、アジアの株式市場が値上がりした安心感から、欧州株式市場堅調を受けて、NYダウは、前日比100ドル近く上昇して始まったが、米景気がリセッション入りしたの観測から急反落、結局、前日比142ドル安い、12,302ドルで取引を終了した。
ドル売り、NY株売りの引き金をひいたのは、米景気の先行指標とされる、2月度のフィラデルフィア地区製造業景気指数が、1月のマイナス20.9に続いて、マイナス24.0へ大幅に悪化したとの報道であった。エコノミストはマイナス12と予測していたから予測とのギャップが大きかったことも影響した。
米ドルが対ユーロで売られたが、フィラデルフィア指数が予想外の悪い内容であったため、3月の米FOMCで、バーナンキ米FRB議長は、追加利下げの幅を当初マーケットが予測していた0.5%を実施して、政策金利を現在の3.0%から一気に2.5%へ引き下げるとの観測が、マーケットで強まったからである。
原油高止まり、穀物相場急騰で、米国のインフレ率が年2.0から3.0%まで上昇する。一方、政策金利が2.5%まで下がれば、インフレで相殺されて、実質的にはゼロ金利である。紙くずまでとは言はないが、輪転機を回せばいくらでも沸き出てくるペーパーマネーから金など少なくとも輪転機の心配がない資産への移動を刺激したことは疑いない。
日本では、イージズ艦が、その後の調べで、漁船(清徳丸)を見失い衝突したことが明るみに出てきた。からくも身を挺して逃げた僚船(幸運丸)は名前通り、ラッキーだった。国は国民の災難を避けてくれると信じているととんでもないことになると教えている。(了)
2月21日、NY市場で、金相場が、一時、オンス957ドルまで急騰、あと利益確定売りが出て、946ドルで取引を終了した。プラチナも金同様に値を上げ、オンス48ドル上げ、2,188ドルで取引を終了した。
NY原油先物市場では、2日続きでバレル100ドルを越えたが、目標達成感から、在庫急増を口実に売られ、WTI(軽質油)は98ドル台、ブレント(重質油)は96ドル台で取引された。ペーパーマネー(紙幣)に対する不信感から、投機資金が、金や原油など現物市場へ流れてきている証拠である。
NY株式市場では、アジアの株式市場が値上がりした安心感から、欧州株式市場堅調を受けて、NYダウは、前日比100ドル近く上昇して始まったが、米景気がリセッション入りしたの観測から急反落、結局、前日比142ドル安い、12,302ドルで取引を終了した。
ドル売り、NY株売りの引き金をひいたのは、米景気の先行指標とされる、2月度のフィラデルフィア地区製造業景気指数が、1月のマイナス20.9に続いて、マイナス24.0へ大幅に悪化したとの報道であった。エコノミストはマイナス12と予測していたから予測とのギャップが大きかったことも影響した。
米ドルが対ユーロで売られたが、フィラデルフィア指数が予想外の悪い内容であったため、3月の米FOMCで、バーナンキ米FRB議長は、追加利下げの幅を当初マーケットが予測していた0.5%を実施して、政策金利を現在の3.0%から一気に2.5%へ引き下げるとの観測が、マーケットで強まったからである。
原油高止まり、穀物相場急騰で、米国のインフレ率が年2.0から3.0%まで上昇する。一方、政策金利が2.5%まで下がれば、インフレで相殺されて、実質的にはゼロ金利である。紙くずまでとは言はないが、輪転機を回せばいくらでも沸き出てくるペーパーマネーから金など少なくとも輪転機の心配がない資産への移動を刺激したことは疑いない。
日本では、イージズ艦が、その後の調べで、漁船(清徳丸)を見失い衝突したことが明るみに出てきた。からくも身を挺して逃げた僚船(幸運丸)は名前通り、ラッキーだった。国は国民の災難を避けてくれると信じているととんでもないことになると教えている。(了)