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英銀行、ノーザンロック国有化好感、欧州株急反発(学校で教えてくれない経済学)

2008-02-19 08:43:25 | 経済学
 2月18日、欧州株式市場は、英国第5位の銀行、ノーザンロック(NorthernRockPLC)を、一時的に国有化すると、英ブラウン首相が前日の記者会見で発表したことを好感して、全面高の展開になった。NY市場はPresidents Day祝祭日のため取引はない。

米東部時間午後4時20分現在、ダウジョーンズ600欧州株価指数1.5%,英国FTSE指数2.75%,ドイツDAX指数1.98%,フランスCAC40株価指数1.89%それぞれ大幅値上がりした。個別銘柄では、カタール政府が、スイス銀行に株券を集めるとのニュースのあと、CreditSuisse株は3.2% 上昇した。

一方、サブプライムローン関連で大幅欠損を出した、ドイツのIKBDeutscheIndustriebankは18% ,フランスの銀行SocieteGeneraleは1.6%,昨年10~12月決算でサブプライム関連で1兆5,000億の欠損を出し、格下げ発表を受けたUBSは2%とそれぞれ値下がりした。

今回のノーザンロックへの英国政府の決定に伴い、サブプライムローン問題の解決に向けて、公的資金の投入で、動き易くなるのではないかとのとの一部観測から、投資家に安心感が広がり、今朝の株価反発に繋がったと見られている。

2月18日、ブラウン英首相は、「安定(stability)はわが国の合言葉である。国有化によって、安定を確保し、預金者と納税者を保護するために、国有化を決めた」と語った。ダーリング英財務相は、「救済のため緊急国有化の法的措置をとる」と発表した。

 今朝のWSJ紙によれば、ノーザンロック銀行は、昨年9月、サブプライムローン問題をきっかけに巨額の損失を発表した。英政府は、その後、資金連合体のヴァージングループ(RichrdBranson’sVirginGroup)と救済策を協議していた。事実上倒産状態にあったが、事態を放置すれば、サブプライムローン問題の被害が広範囲に拡大すると判断したようだ。

 ノーザンロック株は、月曜日の2月18日から取引停止となった。今回の政府発表により、ノーザンロックの約1万人の 株主連合は、株券が紙くずになるとして、英国政府に国有化に反対した。野党である英保守党は、不透明な住宅市場に1,000億ポンド(約21兆円)を投入することは納税者の利益に反する行動であると反対声明を発表した。

 一方、日本の鉄鋼大手がブラジル鉄鋼石65%値上げを呑んだとのニュースが、欧米のメディアでも大きく取り上げられた。中国その他の鉄鋼メーカーも追随するだろうとWSJ紙も書いている。鉄鉱石に限らない。資源国は完全に売り手市場に転換した。小麦、大豆、トウモロコシなど食糧も同じである。不毛の国会審議は国民の無力感を象徴している。(了)

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