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中国ではお嫁さん争奪戦で貯金が増える、日本ではお嫁さんを探そうともしない男子が増えている?!

2011-03-11 10:41:25 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)



『中国の高貯蓄、お嫁さん争奪戦も一因かー専門家が講演』のタイトルで、10日付けのWSJ紙日本版に、BrendaCronin記者が、「中国では、結婚適齢期の若者の男女比が1.15対1と大きな差がある。お嫁さんを探す若い男性が多すぎる地域は、勤勉さと起業家精神の水準が高く、その結果、経済的な恩恵を受ける傾向がある。事業を始めたい若い男性は開業資金を親族に頼らなければならない。そのため親や親戚が貯蓄をしてそれに備えるのだ。」という米コロンビア大学経営大学院の経済専門家Shang-JinWei教授の話を紹介していた。

ウエイ教授によれば「中国の貯蓄率の上昇は、中国で家族計画政策が施行され、しかも病院で出生前に性別が分かるようになった1980年代に生まれた子供たちが結婚適齢期に達した時期だ。結婚市場での競争(婚活)に勝つために貯蓄する傾向にある。貯蓄を減らすと、息子の将来は真っ暗だ。」と話していると記事に紹介していた。

日本の貯蓄率は「失われた20年」の結果、低下しているが、世界的には高い。ただ、老後の不安のために貯蓄するケースはあるが、息子のお嫁さん探しに備えて親が貯蓄すると言う話は、余り聞かないから、中国ほど顕著ではないのであろう。

話は飛ぶ。「なぜ日本の若者は自立できないのか」(岡田尊司著、小学館)をたまたま読んだ。「日本の若者で、低下が顕著な能力の一つは、統合能力である。知識偏重、講義暗記型教育、マークシ―ト方式の入試、作文やディスカッションの軽視、社会的経験や遊びの貧困化、そうした場で、対立や葛藤を克服する経験などにより、統合能力が磨かれなくなっている。」と岡田氏は、教育という観点に絞った見方と断って書いておられた。

日本では、親の経済力が、「失われた20年」で低下した。親に余裕がない。子供は、男子では俗に言う草食系が増え、その一方で、女子は俗に言う肉食系が増加した。女子も自力で生活出来る人が増えた。女子の方からリスクを冒してまで結婚相手を見つける必要が少なくなった。問題は男子である。

日本でも一人っ子が増えた。兄弟が食事時に自分の食事を確保するために争った経験がない。子は親離れしない。親も子離れ出来ない。日本全体が平和ボケで、リスクを冒してまで結婚相手を見つける若者は日本では少なくなった。ここでも問題は男子である。そのあたりの「傾向と対策」は「男の子がわからない」ママのために31のアドバイス」(松永暢史著、扶桑社)という本は参考になる。

ウエイ氏の講演に戻す。講演は、9日、NYで、外交問題評議会の米中貿易不均衡に関する討論会で行われた。子供の教育や出世に熱心な母親のことをいう「タイガーマザー」たちの財布のひもを緩めさせることしかないと結んでいる。「全人代」が現在、開催されている。主たるテーマは内需振興である。ただ、一人っ子政策の行きすぎが裏目に出て、中国でも人口減少が前倒しで始まるという見方が台頭している。

「なぜ日本の若者は自立できないか。」と岡田尊司氏は書いた。飛躍するがこの話は、「なぜ日本の政治家は自立できないか。」と置き換えてもいい。

中国ではお嫁さん争奪戦で貯金が増える。ところが、お嫁さんを探すことさえしない男子が日本では増えていると言うではないか。これはもう、政策以前の問題だ。(了)

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