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春はセンバツ、甲子園初見参(スケッチ&コメント)

2011-03-28 07:42:15 | スケッチ



春はセンバツ、甲子園初見参

江嵜企画代表・Ken



地元兵庫代表、報徳学園が、第一試合に出場するということで、センバツ甲子園初見参となった。9時試合開始だが日曜日、かなりの人出を予想して、正8時阪神甲子園駅に着いて球場入口に向かった。入場券売り場にははなんと長蛇の列が出来ていた。

伝えられる東北関東大震災の被災者の状況を考えれば、甲子園へ元気に足を運べること自体に改めて感謝である。並んで15~6分で切符が買えたのはラッキーだった。報徳は一塁側だったが、ベンチがよく見える三塁側内野自由席を選んだ。

昨年夏の大会以来の久しぶりの甲子園である。開会式に行きそびれ、もう一校の地元代表、加古川北高出場のときも見送ったのでセンバツ甲子園初見参と相なった。一塁側の報徳応援席がまず満席になり、三塁側の内野席もあれよあれよと言う間にほぼ満席になった。

いつものように席に着くなり、試合前からスケッチを始めた。描き始めると集中する。「隣の席、よろしいでしょうか」と声がかかり、ふと我に返った。朝一番のフェリ―で徳島から来たと、その客人が、席に着くなり携帯電話で話す声が聞こえた。

試合の方は、城南が先に点を入れた。常に報徳が後を追いかける展開だった。とられた先取点も堅守を誇る報徳のエラーに、城南に付け込まれたものである。昨年夏の大会で一年生で大活躍した報徳の田村だったが、この日は、どうやら本調子ではなかったようだ。

2点差で迎えた9回表、ランナー二人置いて城南の4番、竹内に3ランを浴びて事実上勝負が付いた。その裏報徳も得意の粘りで2点を入れたが時既に遅し、8対5で報徳は早くも姿を消した。

甲子園は手がかじかむくらい寒かった。そのせいか、コートの襟を立てて観戦する姿が目立った。寒さものともせず、それにしても甲子園はよく入るものだとあらためて感心した。

実はこの日は猪熊佳子日本画教室が10時半から日本橋であった。前日、猪熊先生にお断りしていたが、教室に着いたのは11時40分を過ぎていた。教室は午後1時半まで2時間近くある。いま、絹布に朝顔を描き始めている。葉の描き方をご教授いただき大収穫だった。

教室の帰り、教室の仲間と大阪ミナミ、なんば界隈を歩いた。同じ日本列島に住みながらこのにぎわいは何だ、と正直思う。大阪のホテルはどこも震災後満室と聞く。16年前、神戸震災の3日後に大阪梅田に出た。まるで別世界だったことを昨日ことのように記憶している。

原発報道を日々見聞きしていると正直うんざりする。あれでは何を言っても被災者ならずとも誰も当局の発表を信用しないだろう。

不謹慎だとお叱りを受けるかもしれないが、甲子園球場での若者の活躍は日本国民の一服の清涼剤になってくれるだろうと思っている。(了)


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