戦争が終わった年の1945年の12月に、疎開先の姫路の奥から神戸に戻って来た。当時「爆弾池」と称した米軍の爆撃で出来た大きな池が神戸の自宅近く至るところにあった。神戸三宮駅前は焼け野原だった。日本人の多くは戦災の打撃で茫然としていた。ところが三宮駅前の土地が次々朝鮮人に買い取られ、それがパチンコ屋に姿を変えて行った。
3月11日午後2時46分、東北に大地震が襲った。次々に被害の実態が明るみに出て来る度に心が痛む。しかし、外国人の日本株投資額は震災無関係に増えていると今朝のテレビ東京の番組が流す二ユースを聞いていて65年前の神戸の様子を思い起こした。危機に際しての判断、行動が外国人と日本人では決定的な差が出る。
日本時間18日朝、G7財務相・中央銀行総裁による電話会談が行われ、ドル買い円売りの協調介入が実施されたと伝えられる。東京外国為替市場で、一時1ドル=76円台まで売られていたドルが買われ、1ドル=81円台まで急激に戻した。東京、欧州、カナダ、アメリカと時間差でドル買い円売りの協調介入が順次進められると午前10時のNHK二ユースが報じた。
外国人の考え方は実に分かり易い。自分自身に危害がふりかかってくるとなればまずその場を離れる。ドル売り・円買いに動いた。日本株を売った。G7が協調介入に踏み切ったと伝えられ、ドルが売られ、つれて日本株が反発した。
日本を放置すれば、自らの半導体部品の調達もままならない。GMが日本調達の部品が入らず一部工場の操業停止を発表した。日本を殺すと自分の命も脅かされかねない。自分の身が危ないと判断した結果、円売り・ドル買いに動いたに違いない。
外国人は水鳥と同じだと見ておけば分かり易い。何が起こっているかどうか分からないと動物は不安心理にかられる。今回の原発問題に対する日本の対応が一例である。相場の世界は、不透明なことを極端に嫌う。
オバマ米大統領はワシントンDCにある在米日本大使館をおとずれ、アメリカはあらゆる手段を尽くして日本を助けると発言し、お見舞いの署名をしたと外電が伝えた。為替協調介入、全て一連の動きとして誰かがシナリオを書き、筋書き通り動いているのであろう。
福島原発問題は見通しは依然不透明である。ただ特別送水ポンプ車の導入で、原子炉冷却について、今のところでは、一応改善が見られると外国人は認識した。のど元過ぎれば熱さ忘れることのないよう原発問題は日本国民全体のテーマである。国民全部が目を光らせるべきだろう。
一方、17日のNY株式市場は、前日比161ドル高、11,774ドルで取引を終了した。福島原発の動きに一応の成果が出たことも相場を助けた。たたき売られていた東電株が買い気配でスタートしたことにも現れている。この日発表されたフィラデルフィア連銀発表の景気指数が予想を上回って好転した。直近の米新規失業保険申請件数が減少した。原油相場が再び101.42ドルへ反発したなど、NY相場を支援する材料が出たことも相場を支えたと「モーニングサテライト」に出演したT&Cフィナンシャル、和田康之氏は解説していた。
災いを転じて福となすという言葉がある。日本は壊滅的打撃を受けた戦後の苦難を乗り越え経済大国への道を歩んだ。16年前の神戸・淡路大震災も多くの方々の支援のお陰であるが乗り切った。テレビ画面を通じて見る限りであるが、高校生のボランタリー含め、被災者の粘り強い頑張りが伝えられ元気をもらっている。今回の危機を糧にして一回りもふたまわりも逞しくなって行く日本の姿を期待したい。(了)
3月11日午後2時46分、東北に大地震が襲った。次々に被害の実態が明るみに出て来る度に心が痛む。しかし、外国人の日本株投資額は震災無関係に増えていると今朝のテレビ東京の番組が流す二ユースを聞いていて65年前の神戸の様子を思い起こした。危機に際しての判断、行動が外国人と日本人では決定的な差が出る。
日本時間18日朝、G7財務相・中央銀行総裁による電話会談が行われ、ドル買い円売りの協調介入が実施されたと伝えられる。東京外国為替市場で、一時1ドル=76円台まで売られていたドルが買われ、1ドル=81円台まで急激に戻した。東京、欧州、カナダ、アメリカと時間差でドル買い円売りの協調介入が順次進められると午前10時のNHK二ユースが報じた。
外国人の考え方は実に分かり易い。自分自身に危害がふりかかってくるとなればまずその場を離れる。ドル売り・円買いに動いた。日本株を売った。G7が協調介入に踏み切ったと伝えられ、ドルが売られ、つれて日本株が反発した。
日本を放置すれば、自らの半導体部品の調達もままならない。GMが日本調達の部品が入らず一部工場の操業停止を発表した。日本を殺すと自分の命も脅かされかねない。自分の身が危ないと判断した結果、円売り・ドル買いに動いたに違いない。
外国人は水鳥と同じだと見ておけば分かり易い。何が起こっているかどうか分からないと動物は不安心理にかられる。今回の原発問題に対する日本の対応が一例である。相場の世界は、不透明なことを極端に嫌う。
オバマ米大統領はワシントンDCにある在米日本大使館をおとずれ、アメリカはあらゆる手段を尽くして日本を助けると発言し、お見舞いの署名をしたと外電が伝えた。為替協調介入、全て一連の動きとして誰かがシナリオを書き、筋書き通り動いているのであろう。
福島原発問題は見通しは依然不透明である。ただ特別送水ポンプ車の導入で、原子炉冷却について、今のところでは、一応改善が見られると外国人は認識した。のど元過ぎれば熱さ忘れることのないよう原発問題は日本国民全体のテーマである。国民全部が目を光らせるべきだろう。
一方、17日のNY株式市場は、前日比161ドル高、11,774ドルで取引を終了した。福島原発の動きに一応の成果が出たことも相場を助けた。たたき売られていた東電株が買い気配でスタートしたことにも現れている。この日発表されたフィラデルフィア連銀発表の景気指数が予想を上回って好転した。直近の米新規失業保険申請件数が減少した。原油相場が再び101.42ドルへ反発したなど、NY相場を支援する材料が出たことも相場を支えたと「モーニングサテライト」に出演したT&Cフィナンシャル、和田康之氏は解説していた。
災いを転じて福となすという言葉がある。日本は壊滅的打撃を受けた戦後の苦難を乗り越え経済大国への道を歩んだ。16年前の神戸・淡路大震災も多くの方々の支援のお陰であるが乗り切った。テレビ画面を通じて見る限りであるが、高校生のボランタリー含め、被災者の粘り強い頑張りが伝えられ元気をもらっている。今回の危機を糧にして一回りもふたまわりも逞しくなって行く日本の姿を期待したい。(了)