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ドイツ8月景況感指数{ZEW}1年8ケ月来最低に悪化、ウクライナ情勢混迷が背景、

2014-08-13 10:20:56 | 経済学
12日付ブルームバーグ(学校で教えてくれない経済学)


ドイツの景況感が急激に悪化している。8月12日付のブルームバーグ電子版によれば、ドイツの欧州経済研究センター(ZEW)は、12日午後6時、ドイツの8月のZEW指数は8.6へ7月の27.1から急減したと発表したと伝えた。ZEW指数とはアナリストや機関投資家を対象とする調査である。50を超えると好景気、ゼロ以下もありうる。2008年のリーマンショック後にはマイナス60もあった。ユーロ圏全体では8月は23.7,7月は48.1だった。ドイツZEW指数の1桁台は2012年12月以来1年8ケ月来最低である。2011年ギリシャ危機の時にマイナス、ギリシャ危機の落ち着きでプラス圏に戻した。その後プラス圏を維持し、2014年1月は61.7とドイツ一人勝ちの様相だった。なぜ下がったのか。ブルームバーグニュースは、ウクライナをめぐるロシアと欧州との対立にある。さらに追い打ちをかけたのがロシアによる欧州からの農産物の輸入制限発表だ。ウクライナ問題が終結しない限り、ロシアも欧州も景気がどんどん悪くなっていくしかないと書いていた。

13日朝5時台放送のドイツZDFはドイツ景況感悪化のニュースはなく、ウクライナに向けてコメ、そば、砂糖などの救援物資を乗せた280台のトラックがモスクワを出発したと伝えた。欧米ではロシアが人道支援を口実にウクライナへの介入を深めることを懸念していると伝えた。ロシアRTRは「プーチン大統領はフランス、オランド大統領と電話会談で、あくまで人道支援のためであり、赤十字を通して実施されると話したと伝えた。ロシアRTRはプーチン大統領はモスクワ訪問のエジプト、シシ大統領と会談『ロシアがエジプトからの輸入の90%が農産物である。昨年は30%増やした。今年はさらに30%増やす。』と語った。アメリカはアルゼンチンにロシアへの農産物輸出を抑えるよう圧力をかけた。ブラジル、チリ含め南米から農産物がロシア向けに順調に輸出されている。」と伝えた。スペインTVEはリベリアでエボラ出血熱に感染し本国に搬送されたスペイン人神父が12日、マドリードの病院で死亡したと伝えた後、ロシアの農産物輸入規制で売り先をなくしたモモ、スモモなど果物が福祉施設で転売されていると伝えた。

イラク情勢については、豪ABCはオーストラリア訪問中のケリー米国務長官はアボット首相との会談で、アメリカのイラク空爆はあくまで人道的支援のためである。地上軍の参加はありませんと否定した。アボット首相は、アメリカの同盟国としてオーストラリアの役割は人道支援のための物資補給にとどまると答えたと伝えていた。ドイツZDFはライアン、ドイツ国防省は、ドイツのイラクへの武器供与は一切考えていないと語ったと伝えた。アメリカによるイラク空爆は5日目を迎えた。問題はいつまで続けるかであろう。

12日のNY市場は、欧州株安が進む中、気迷い感強く、NYダウはほぼ横ばいの前日比9ドル安、16,560ドルで取引を終えた。米10年物国債利回りは2.449%へ小幅上昇、NY為替は1ドル=10.2.20円、1ユーロ=136.66円だった。NY原油(WTI)は小幅安バレル97.37ドル、NY金は横ばいオンス1,310.60ドルだった。日本から何も発信されない。(了)

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