ガーベラはわき役
江嵜企画代表・Ken
台風6号が過ぎ去ったあと、ここ数日こちら神戸は一日おきに雨。日曜日の朝6時前
の御影発の電車に乗り、いつもの更地パトロールに出かけた。
水を得た魚のようなという言葉があるが、花も同じで、雨が降るごとに植物さんは
元気になる。夜中にしっかり雨が降ったようだ。今朝は、ガーベラの左隣に名前をど
うしても思い出せない花が2本、3本と、葉と比べて場違いに大きく、画面をはみ出す
ように一気に咲いていた。
スケッチしていると、通りがかりのひとから声がかかることが多い。先週テッセン
が濃い紫の花を一つけた。今朝は3枚に増えていた。「テッセンですね。」とお馴染
みの高齢の男性が声を掛けてきた。「白い花はクチナシですね。昔は庭で花をいじっ
ていた」と物知り顔で話を続けた。
たまたま手持ちしていた、先日描いたドクダミのスケッチのはがきコピーを渡すと
笑顔で受け取ってくれた。件の老人は、狭い道を隔ててあるコンビニに、一日に何度
も買い物に来るようで、すっかり顔なじみになった。
「お早うございます」と今度はコンビニに勤めるご婦人が声を掛けてきた。『いつ
もきれいにしていただいて、ありがとうございます。』『いえいえ、こちらこそ』と
云うやり取りが習いとなった。
先日、通りがかりに声を掛けてきたご婦人は、「レインリリーの花を見ると、体が
震えるんですのよ。いつごろ咲きますか」と聞いてきた。「6月にはいると咲き始め
ます。2度、3度とインタバルを置いて咲きます」と相槌を打った。
おっつけグラジオラスが咲く。10日ほど前から小菊が一斉に咲き始めた。つれてア
ゲハがよく飛んでくるようになった。アゲハは逃げない。招かねざる客人の猫は逃げ
る。ところが、時々飛んでくる雀は、最近、逃げなくなった。
カサブランカも1メートル近く背が伸びたから間もなく開花するだろう。昨年種を
落とした朝顔が芽を次々出してきた。むくげ、芙蓉がしんがりに控えている。花から
元気をもらえるのが一番ありがたい。(了)