甲陽史学会風景:柿本人麻呂・山部赤人の信仰と伝説
江嵜企画代表・Ken
第50回神戸市高齢者美術作品展が10月17日から21日までの期間で始まった。
日本画コーナーには30点の作品が出展されていた。金賞は「出目男」の標題で画
面いっぱいにカバの絵を描いた81歳、神戸市北区の男性の作品が選ばれた。銀賞は
「ステキな町になりました」と題して「長田区御蔵通り5・6丁目」震災直後を下段
に上段に20年経った現在の様子を描いた作品を描いた78歳の男性が選ばれた。
その他入選者には銅賞2名、椿を描いた北区の81歳、奈良浮き身堂を描いた東灘
区の87歳、お二人ともご婦人だった。努力賞には「彼岸花」を描いた西区の73歳
の男性、「鶏頭」を描いた兵庫区の女性、もう一人は「赤い服」と題して少女の胸像
を描いた中央区の83歳の女性が選ばれた。
日本画の部の出展はこのところ傾向としては減ってきていた。今年は極端に少な
かった。展示された30点の内、かって金賞に連続で選ばれた西区の78歳の男性の特
別出展作2点を除外した数である。一方、洋画の部は106点出展されていた。洋画の
部は増加傾向にあったが、昨年の78点から一気に30点近く増加した。
洋画の部で今年度金賞に選ばれた方は東灘の76歳の男性で今年の夏、東灘文化セ
ンターで個展を開催された中川洋一氏だった。『風と根』と題して五島列島野崎島風
景を描いておられた。銀賞は「陽射し」を描かれた北区の68歳の男性、銅賞は2名、
「積雪の街角」を描いた北区の男性と「くつろぎ」を描いた71歳の北区の男性
だった。努力賞は5名と例年より多かった。
日本画30点から特別出展の2点を除く28点を年齢別に調べた。60代が1名、70代が15
名、80代が12名だった。90歳代、100歳代はゼロだった。洋画の部では101歳の方が出
展しておられた。老いてますます盛んという言葉そのままの人生を送っておられるに
違いない。
過去3年で入選者は自動的に選外とされる「3年ルール」がある。会場来訪者に「お
好きな絵」を投票し、会期終了後上位3名に選ばれたひとも「3年ルール」が適用され
て自動的に除外される。「青柿」に清き一票を投じていただいても過去3年で実績の
ある筆者は除外される。
1年一回のイベントである。これからも出展を楽しみに絵を描き続ける所存であ
る。(了)