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化粧に関心が高い人ってどんなひと?:鳥居さくら先生、松陰女子大公開講座(スケッチ&コメント)

2016-06-13 22:25:14 | スケッチ


化粧に関心が高い人ってどんなひと?

江嵜企画代表・Ken


神戸松陰女子大公開講座、2016年前期が6月11日、午前10時40分から開かれた。タイトルは『化粧心理学~化粧に関心が高い人ってどんな人?』である。正直、タイトルにひかれて参加した。講師は同大学生活学科准教授、鳥居さくら先生。ある化粧品会社の研究室勤務を経て、縁あって当大学にお世話になったと話を始めた。

同大学は阪急六甲駅から急な坂道。加齢とともに、このところ脚力・心肺力低下が著しい。下手すると徒歩30分はかかる。駅前から止む無くタクシーに乗った。講義開始15分前に着いた。大部分はご婦人である。男性の姿もチラホラ。演壇から近い場所に席を取り、いつものようにスケッチした。

鳥居先生は強度の近視で、この日眼鏡にするか、コンタクトにするか迷ったそうだ。最近は眼鏡をかけない。もっぱらコンタクトで教室に出る。自分の顔を意識している証拠だと思う。急いで家を出たとき、唇のべとつきで化粧してないことに気付き、はっとして化粧する自分がありますと話し、鳥居先生は教室を和ませた。

鳥居先生は、いきなり、プロジエクターにNHK大河ドラマ『真田丸』出演の清水ミチコさん演じる40歳で離縁させられて家康ののち添えにされた旭姫の顔の大写し写真を出した。「すごい顔でしょう。旭姫の気持ちがよく出ています」と鳥居先生。次に清水みちこさんの可憐な顔を並べた。「メークアップによってひとの印象が決定的に違ってくるのです」と鳥居先生。

なぜ人は、顔に注意を向けてしまうのか。脳にある海馬の紡錘状回の「顔領域」が働く。顔の認識は新生児の時からある。赤ちゃんは母親の顔をみて判断する。自分以外のひとの情動を顔を見て知る。快楽の追求や危険からの回避にも及ぶと、研究者の顔になって、鳥居先生は話した。

18~22歳の女子大生215人にアンケート調査した。その結果をプロジェクターに映した。①最も自己愛得点が高いひとが47%を占め、積極的に化粧をする。②自己愛得点が低めの16%を占めたグループが素顔開示に抵抗した。③化粧を施さない自分の開示に拒否感がなく、外見以外の領域に自分の価値観を持っているグループが37%を占めた。化粧行動と人格傾向との間に関連があることもわかってきたと紹介した。

自分の顔に自信を持っていた人も、毎日鏡を見ていると、シワ、たるみが出てくる。抵抗にも限界があることを知る。しかし、ますます化粧品を追いかける人も多いようだと鳥居先生は言葉を濁した。講義のあと女性2人、男性2人が質問した。

その中で「化粧品会社の宣伝に負けてしまいそうになるが、先生のご意見を聞きたい」と中年のご婦人が質問した。「化粧品会社は売ることが商売です。企業は宣伝を止められない。決めるのは自分だけです」と鳥居先生はきっぱり。

ある男性は「電車の中でお化粧する人が目立つが先生のご意見は」と聞いた。「まったく同感です。ひどい人はまつげを切ってそれを下に捨てる人までいる。自分のことしか見えない人が増えて本当に残念です」と答えた。

松陰女子大の都市生活学科が来年2017年4月に新設され『化粧心理学』という授業が始まる。他人の顔から受ける印象や化粧による心理的効果を考えることから、自分のことを見詰めなおす機会にもなると、授業の最後に鳥居先生は抱負を述べられた。

帰路は急な坂道となる。12~3分で阪急六甲に着いた。なぜ人は化粧するのかと歩きながら反芻した。最近は男性化粧品も売れ筋に取り上げられるようになってきたようだ。「化粧心理学」が表舞台に登場する時代に既に入ったのかもしれない。(了)


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