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「片足立ち」で20秒以上バランスを取るのが難しい人は、脳内の小血管の損傷を疑われます。
年齢が高いと「認知症」も疑われますが、この方は20代前半です。
先日、整体鍼の検査のために片足挙げをしてもらうつもりで、
「こんな感じで、片足ずつ挙げてみてください」と言うと、
「私立てないんです」と言う。
「えっ? 立てないって、足の捻挫でもしたのですか?」と聞くと、
「いいえ。揺れるんです」と言う。意味がわからないものだから、
「どういうことがわからないので、ちょっとやってくれませんか」と言うと、片足立ちをしてくれたのですが、上のビデオにあるように、ぐ~らぐらと揺れて、今にも倒れそうになるのです。
ピンときたので、
「わかりました。それじゃー治療にかかりましょう」と治療にかかりました。
整体鍼は、座位と伏臥でのテストをしてから施術にかかったのですが、この方の治療は、頭蓋骨療法(頭蓋JAA・クラニオセイクラル・クラニアルテクニック)に重点を置いて行いました。
理由は、片足立ちができないのを頭蓋骨治療で改善できるだろうと考えていたからです。
なぜ頭蓋骨療法で改善できるだろうと考えたかと言いますと、頭蓋骨療法で視力を調整することができるからです。
それは人間の持つ感覚(視覚・聴覚・臭覚・味覚・触覚)から得る情報で、一番多くの情報を提供してくれるのが「視覚」と言われており、80%以上の情報は目から入ってくると言われます。
たとえば、目隠しをして片足で立つとふらつく人もいますが、あれは情報を失ったので、脳が神経を通じて、足先まで適切な指令を出せなくなったからです。
最近患者さんを観察して感じていることですが、蝶形骨の歪みのある人は、中心軸(前後左右の中心になる軸)がずれているような気がします。
ですから、頭蓋骨を調整してあげると、しっかりした状態になるようです。
これは白内障などの治療をしてわかるのですが、治療後に起き上がってもらうと、治療前と比べてシャンとした動きをしますし、シャンとした話し方に変わります。
治療法は、蝶形骨を調整するのですが、鍼の使える人なら、蝶頬骨縫合、蝶前頭縫合、蝶鱗縫合などを調整する目的で、側頭筋への刺鍼もしますし、蝶形後頭底結合を調整する目的で、後頭乳突縫合付近への刺鍼をする場合もあります。
※鍼を怖がる人や嫌がる人には使いません。
鍼を使う理由は、手指だけでするのと比べて、バランス調整がしやすいからです。
たとえば、腸脛骨を左右に調整するときには、手指に神経を集中させて、微妙な感覚を頼りに調整するのですが、鍼だと軽い刺鍼でも(自動的に)バランスが調整できてしまうのです。
しかし、この頭蓋骨療法は面白いです。
昨日も何人かの方の目を調整したのですが、かなり満足してくれました。
これは治療院の経営戦略での武器になりそうです。
今度の 臨床実践塾 が楽しみです。