ぎっくり腰
頭蓋骨療法を研究していて、「痛みを取るツボ」みたいなのを発見しました。
「痛みを取るツボ」というのは、今までにないツボの名前ですので、誰もが「眉唾モノ」と思うはずです。
しかし、次の症例を見てください。
当院は基本的に木、金、土の3日しか治療していませんので、この方は日曜日から腰が痛くて動けなかったそうですが、木曜日まで我慢していたそうです。
申し訳ない。
それで木曜日に急患で入ってきたのですが、話を聞くと、昨日まで靴下も履けなかったらしい。
そこで、座位のまま腰椎を診ましたら、腰の下側で(と言うよりは仙骨辺りで)、右にググーッと歪んでいました。
そんなに歪んでいる人は少ないので、スタッフも呼んで見てもらいました。
それから「頭蓋骨療法」で使う「仮称:鎮痛穴」に刺鍼してから、先ほどの仙骨辺りの歪みを診ましたら、なんと、真っ直ぐになっているのです。
歪みが治ることはわかっていましたが、あんなに歪んでいた仙骨辺りの歪みが、こんなにも急に真っ直ぐなるとは思いませんでしたので、私だけだと「嘘!」と思われるかと思い、再びスタッフを呼んで見てもらいました。
スタッフは、口を開けたままジッと見ていたのですが、やがて「真っ直ぐになっていますね」と、不思議そうな顔をしながら言いました。
痛みを取るツボで、そこまで治るとは私も思わなかったので、
「ああ、すごいですね、このツボは。きっと大発見かも知れない」と言いながらも、私自身まだ半信半疑でした。
しかし、立位になってもらって、左右前後に腰を曲げてもらってもなんともないようです。
それから経絡治療をしたのですが、治療が済んでからも再度腰痛の確認をしてもらいましたら、やっぱり問題ないようでしたので治療を終わりました。
次に来た患者さんは、左の首から肩が痛くて首を動かすのが辛いと言います。
そこで、頭蓋骨療法の「仮称・鎮痛穴」へ刺鍼してから、首の動きを確認しましたら、痛みは消えていました。
その他にも3人、鎮痛穴を使って痛みを取ったのですが、やっぱり痛みが消えます。
このツボがどんな病気や痛みに効くのかは、まだ整理してないのですが、2014年に発表した時は、「臓腑の痛みが取れる」とだけ解説してありました。
それが最近、いろいろな痛みにも効果のあることがわかり、いろいろな痛みに使うようになってきました。
もしもこのツボが、あらゆる痛みに効くとなれば(そんなことはないでしょうけど)、痛みで苦しむ多くの患者さんを救うことができます。
もちろん、他の治療法でも痛みは治せるのですが、このツボは頭の2箇所に軽く鍼をするだけなので、鍼が好きでない方にも使えます。
脳梗塞後遺症の痺れのある方にも使ってみたのですが、ギターの弦をガシャガシャガシャガシャと弾いていたような痺れが、ギターの弦をポロン、ポロン、と弾いているような痺れになって、辛さがなくなると話していました。
しかし、その方にはたった1回しか鎮痛穴への鍼をしたことがないので、どれだけの効果があるかは、まだわかりません。
自惚れではありませんが、痛みを取る治療法は私もそれなりに勉強してきましたし、それなりに成果も上げてきたつもりですが、この「鎮痛穴」のように、2箇所に軽く刺鍼するだけで、いろいろな痛みが消えるのは初めてです。
きっと、きっと多くの方々に歓迎されるツボになると思います。