北朝鮮リスク後退、米経済統計好感、NYダウ過去最高値更新、トランプ大統領、対北追加制裁効果を疑問視（学校で教えてくれない経済学）

「トランプ米大統領は11月に中国訪問する」と関係者が語ったと12日付けWSJ紙電子版でJeniferJacobs記者が書いた。同紙によればトランプ氏は11月ベトナムで開かれるAPEC首脳会議とフィリピンで開かれるASEAN首脳会議に出席する。一方、IanTalley 記者は「トランプ大統領は12日、北朝鮮問題で中国政府が中国国内の銀行や企業への対策を怠れば、米国は独自に制裁を強化すると語った。ムニューシン米財務長官は「中国が自ら支持した対北朝鮮追加制裁を中国が実施しない場合は、米国のドルシステムにアクセスできないよう制裁を加える」と語った。12日、米議会下院外交小委員会でビリングズリー財務次官補は「米国は独自に対北制裁強化を実施する」と語った」と書いた。

一方、12日のＮＹ市場では12日発表の米中小企業経済指標が予想以上に伸びたこと、朝鮮半島リスクの後退や大きな被害が懸念されたハリケーン「イルマ」が熱帯性低気圧に勢力が衰えたとしてＮＹダウは続伸、61ドル高、22,118ドルと過去最高値を更新した。米債券が売られ、利回りが上昇、ドルが買われ、1ドル＝110.20ドル、1ユーロ＝131.87円と対ドル、対ユーロ共に円が売られた。NY原油（WTI）はバレル48.23ドルと小幅反発、NY金はオンス1,328．00ドルへ小幅反落した。12日付けブルームバーグ電子版でGranSmith記者は「OPECは加盟国産原油の2018年需要見通しを3,280バレル/日へ40万、世界の同需要見通しを9,810万バレル/日へ135万バレルそれぞれ上方修正した。OPEC非加盟国の原油需要見通しはロシアとカザフスタンの生産見通し低下により予想を引き下げた。OPECの減産解除は行われない見込みである。」と書いた。

13日朝放送のNHK/BS「ワールドニュース」で韓国KBSは「国連安保理決議による対北朝鮮制裁の効果を疑問視する声が出ている。トランプ大統領は対北制裁案は大した内容でない。米国案は中国ロシアによって制裁内容が大幅緩和された。制裁効果を疑問視している。ムニューシン財務長官は中国が制裁を実施しなければ米国は独自の制裁を実施すると中国に警告した」と伝えた。韓国KBSは「北朝鮮国内のガソリンの値段が昨年のリッター1万8,000ウオンから2万3,000ウオンへ値上がりしている。今回の石油輸入に上限が設けられそれが実行されれば昨年から55％減ることになる。軍関係が備蓄する結果値上がりにつながると考えられている。」と伝えた。韓国KBSは「今回の安保理追加制裁案が実施されれば先に制裁が決まった石炭、海産物に加えて今回繊維製品全面輸出禁止が入ると北朝鮮からの輸出のほぼ90％を占める。北朝鮮の外貨収入に打撃となる」と伝えた。13日朝放送のシンガポールCNAは「国連安保緊急理事会で英国スエーデン要請で13日ドヒンギャ問題を討議する。ドヒンギャがバグラデシュへここ2週間で37万人入った。ミヤンマー政府による民族浄化の怖れが出て来た。ミヤンマー、スーチー国家顧問への期待が裏切られた。スーチー氏は公の場での発言を控えている。」と伝えた。フランスF2は「フランス各地で労働法改正反対デモで警官隊と衝突、多数の負傷者が出る事態に発展した。」と伝えた。英BBCは「英議会で12日EU離脱後EU法を英国法に切り替え法案が可決した」と伝えた。（了）