米経済インフレ懸念なし、米ＦＲＢ年内利上げなしを示唆、NYダウ141ドル安、一方、ＮＹ原油（WTI）バレル60ドル台へ戻す（学校で教えてくれない経済学）

米FRBは20日、米政策金利据え置き決め、年内利上げなし、資産縮小を9月に打ち切りを示唆した。」とNYタイムズ、WSJ,フィナンシアルタイムズ（FT）、ブルームバーグ電子版がトップで伝えた。NYタイムズは「米FRBは、米国経済は個人消費、設備投資落ち込み懸念を指摘、年内利上げなし、2019年利上げも最大1回のみを示唆した。」と書いた。ブルームバーグは「パウエル米FRB議長は「インフレリスクは後退した。」と発言、ハト派スタンスを強めた。米大手ヘッジファンド186名の投票で「米国は年内利下げもありうる」と半数近くが予想した」と書いた。20日付のNYタイムズは「トランプ大統領は20日、中国製品に対する関税引き上げは長期に及ぶ。米中貿易戦争は存在しない。中国経済は減速している。」と語った」と伝えた。

「20日のNY市場では、米FRBの判断に米債券市場が反応、米債券上昇、10年物利回りが2.52％台まで急落した。NY外為市場ではドルが売られ、1ドル＝110.66円、1ユーロ＝126.36円で取引された。合意無きEU離脱懸念が再燃、英ポンドが売りなおされ、対円で1ポンド＝146.01円まで値下がりした。米株式市場は、米FRBの金利に対するハト派姿勢に反応せず、米景気に対する米FRBの弱気判断に反応、NYダウは、141ドル、0.6％安、ナスダック0.1%高、S&P500は0.3％安で取引を終えた。NY原油（WTI）は米原油在庫の大幅減との米エネルギー省発表で反発、バレル60.12ドルと60ドルの大台に乗せた。NY金はオンス1，313.75ドルと0.9％上げた」と20日付ブルームバーグ電子版が伝えた。

20日付ロイター電によると「メイ英首相は、EUトゥスク大統領に書簡を送り、英国のEU離脱期限を6月末まで延期を要請した。ユンケルEU委員長は5月23日にEU議会選挙を控えているとしてメイ首相に受け入れられないと警告した。英国の合意無き離脱に向けて事態は混とんとしてきた。」と伝えた。20日付のFT紙は「メイ首相はギャンブルに出た。」と書いた。20日付のブルームバーグ電子版は「欧州株価指数が続落、ドイツDAX指数は11,603ポイント、1.6%安、英ロンドン指数7,291ポイント、0.5％安と揃って値下がりした。ドイツ株下落は、バイエル傘下のモンサントの除草剤の発がん性をめぐる訴訟で米陪審員がモンサントの抗告を拒否したと伝えられた後、バイエル株が一時10％以上値下がりしたことが響いた」と伝えた。20日付のFT紙は「べステアEU競争政策委員長はグーグルに対し15億ユーロ（1,900億円）の制裁金を課すことを決めた。」と発表した。これは当社売り上げの1.3％に相当する。」と伝えた。FT紙は「ドイツBMWは、コスト高、米中貿易戦争懸念から業績下方修正を発表、欧州市場で同社の株価は5％値下がりした。」と伝えた。

日本政府は3月の景気判断「月例報告」で20日、景気判断を3年ぶりに引き下げた。20日米国景気減速見解で米FRBは年内利上なしを示唆した。健康に留意して日々送りたい。（了）