米6月雇用数、22万4,000増加発表で大幅利下げ期待の米株式市場に冷や水、米株下げる、一方、米経済堅調でドルに見直し買い（学校で教えてくれない経済学）

米労働省は5日、6月非農業部門雇用数が22万4,000人増加、失業率3.7％、賃金上昇率3.1％と発表した。5日付英フィナンシアルタイムズ電子版は「米雇用数の予想以上の増加は月末の米FRBの大幅利下げに疑問符がついた」と書いた。5月付のNYタイムズ電子版は「米雇用数の増加は米中貿易戦争のダメージが軽微だったとトランプ2020年大統領選を支援する。」と書いた。5日付けWSJ紙電子版は「米雇用数の増加は世界経済逆風懸念の中、米経済脅威は軽微であることを示唆、7月の米利下げオッヅを下げさせた」と書いた。

米独立記念日明け5日のNY市場でダウは米雇用統計発表後、予想の雇用数17万増を大幅に超える22万4，000増を受け利下げ期待が後退して一時135ドル以上下落した。あと戻し、43ドル、0.2％安、26,922ドルで取引を終えた。ロイター通信は「トランプ米大統領は米FRBに対し利下げ圧力を継続して掛けている」と伝えた。ナスダックは8,161ポイント、0.1%安、Ｓ＆Ｐ500は2,990と0.2％安と揃って小幅値下がりした。一方、米雇用増からドルが買われ、1ドル＝108.50円で円売りが進んだ。一方、ドイツ景況感指数ifoが軟化、ユーロが売られ、対円で1ユーロ＝121.81円で取引された。NY原油（WTI）はバレル57.68ドルと小幅反発、NY金は一時オンス1,380ドル台まで売られたがあと戻し1，401.15ドルで取引を終えたと5日付ブルームバーグ電子版が伝えた。

6日朝放送のNHK/BS「ワールドニュース」で英BBCは「英自動車メーカー、ランド・ローバー社は5日、電気自動車生産に切り替えを進めると発表、それに伴い2,400人をレイオフすると発表した。当社CEOは「これからの10年は過去100年に相当する急激な変化の時代に入った」と語った。しかし、当社の90％の生産はディーゼル車である。電気自動車投資300億ユーロはＶＷの700億ユーロに見劣りする。世界の電気自動車投資は2,400億ユーロで中国、米国、日本が先行している。当社のシエアは1％に満たない。英国は電気自動車で世界から見て余りにも出遅れてしまった。」と伝えた。

6日朝放送のドイツZDFは「ドイツは排ガスＣＯ２削減計画で出遅れた。連邦議会に提出する排ガス規制課税をトン35ユーロを2030年に180ユーロまで引き上げる案をシュルツ環境相、連立与党SPDが提案した。ガソリン値上がり、需要減少につながると野党は反対している」と伝えたあと「西バルカン諸国でEU加盟に向けて動きが活発化してきた。アルバニア、北マケドニアが先行している。EU本部では北バルカン諸国へのロシア、中国の影響力強化を危惧する声が強い。EU加盟で最も遅れているコソボでは入国許可を取る手続の段階で厳しい規制が行われている。コソボはコネがなければ許可証も自由に手に入らないのが現状だ。」と伝えた。 6日朝放送のフランスF2は「4月17日に起きたノートルダム火災事故以降、鉛公害問題が周辺住民だけでなく作業員個々にも問題視され始めた。十分な対策がとられていなかったことが明るみに出て来た」と伝えた。ロシアテレビは「潜水艦14名死亡事故で英雄的行動を顕彰、プーチン大統領は名誉勲章を授与した」と伝えた。（了）